2013.04.20 23:26 更新
2013.04.20 取材
SilverStone Technology Co.,LTD.(本社:台湾)国内正規代理店のマスタードシード株式会社(本社:東京都品川区)は2013年4月20日(土)、アキバナビスペース1F(東京都千代田区外神田3-1-8)にて「祝・創立10周年!SilverStone新製品発表会2013年春」を開催した。小雨が降るあいにくの空模様ながら、今後投入予定の製品が展示されるとあって、会場は大盛況。ここではその中から特に注目の新製品をチェックしていくことにしよう。
10周年を記念してTony Ou氏(左)とマスタードシード高橋氏(右)が誕生ケーキのロウソクを消す一幕も | 2003年5月に設立されたSilverStone。来月でちょうど10周年を迎える |
デザイン製の高さと品質の良さから人気PCパーツメーカーとしての地位を確立したSilverStone。今年5月でちょうど創立10周年を迎えるということで、セッション冒頭ではマーケティングマネージャTony Ou氏が設立からの歴史やこれまで発表した製品群についてスライドを使って解説。昔懐かしい製品名が出るたびに、熱心なユーザーが頷く場面もあるなどトークセッションは終始和やかに進んだ。
今回発表された製品で特に注目なのが、Intelが提唱する小型フォームファクタNUC(Next Unit of Computing)規格に対応した「Petit PT14」だ。Intelから発売されているNUCベアボーンキットよりさらに小さな109×122×38mmというコンパクトサイズながら、トップとサイドをヒートシンク構造とすることで、ファンレス動作にも対応する。なお底部には60×60×10mmのファン搭載スペースも用意され、冷却性能が不足する場合には別途ファンを取り付ける事もできる。
冷却性能が不足する場合には、本体裏面に60mmファンを搭載可能。またVESAマウンタも同梱されるため液晶ディスプレイの裏側に取り付けることもできる | 対応するマザーボードはIntel D33217GKEとD33217CKE |
Intelのベアボーンキットよりコンパクトな筐体でファンレス駆動に対応する。正式な発売時期や価格は未定ながら、早期の登場に期待したい |
またThin Mini-ITXに対応する「Petit PT13」も面白い存在だ。標準的なMini-ITXケースの1/10にあたる1.41リットルの超小型筐体を採用し、大型のパッシブヒートシンクによりこちらもファンレス動作に対応する。またスウィングアップ方式のトップカバーにより、ネジを2本外すだけで簡単にマザーボードの組み込みが行えるのも特徴だ。
なお主なスペックは、外形寸法はW186×D181×H42mm、重量535g。シャドウベイは2.5インチ×1で、フロントI/OはUSB2.0×2が用意される。
Thin Mini-ITXに対応する「Petit PT13」。縦置き用スタンドが同梱され、置き方を自由に選択できる |
トップカバーはスイングアップ方式のため、背面ネジ2本を外すだけでアクセスできる。なお冷却にはパッシブ式を採用するが、試作品に搭載されていたのはファン付きクーラー。こちらも製品化の予定があるとのこと |
最近人気のMini-ITXフォームファクタに対応する新作PCケースは「DS380」と「Milo ML05」の2機種が登場した。
開閉式のフロントパネルを採用した高拡張Mini-ITXケース「DS380」。今回展示されたのは試作品のため詳細は変更される可能性がある |
冷却ファンはサイドに120mm×2、リアに120mm×1を搭載可能 |
世界初お披露目となった「DS380」は、2.5/3.5インチホットスワップベイ×8と2.5インチシャドウベイ×4を搭載した高拡張モデル。拡張スロットも2段用意され、最大10.5インチ(約266mm)のグラフィックスカードに対応するなど、かなりハイスペックな構成を実現できる。電源ユニットは別売りでSFX電源を搭載可能。フロントI/OはUSB3.0×2、オーディオ入出力×2で、外形寸法はW211×D360×H285mm。
奥行204mmのショートボディながら、2.5インチドライブ×2/3.5インチドライブ/Slimドライブ/120mmファンのいずれかを取り付けられるマルチブラケットにより拡張性を確保した |
残念ながら実機が間に合わずスライドのみの紹介となった「Milo ML05」はHTPC向けMini-ITXケース。奥行204mmのショートボディながら、マルチブラケットを採用することで拡張性も確保している。フロントI/OはUSB3.0×2、オーディオ入出力×2で、外形寸法はW350×D204×H99mm。
昨年6月に開催されたCOMPUTEX TAIPEIで披露されつつ、発売が延期されていた「Raven RV04」と「Fortress FT04」も展示。いずれも最終調整が終了しており、近日より発売開始される。Tony Ou氏によれば“おまたせした分、完成度は格段にあがっている”ということなので、製品の登場を楽しみに待つことにしよう。
マザーボードを逆さまに配置する“倒立式”を採用するゲーミング向けPCケース「Raven RV04」。5月中旬より販売予定で、市場想定売価は税込20,680円前後 |
フロントパネルは開閉式で、600/900/1,200rpmの3段階調整可能な専用AP181を2基搭載する |
静音志向のE-ATX対応ハイエンドPCケース「Fortress FT04」。こちらは近日発売予定で、市場想定売価は税込28,800円前後 |
ケース底面とサイドパネルには防音用のシートが貼り付けられ、ケース内の音漏れを防止する |
電源ユニットでは、既存モデルから奥行を大幅に短縮した「Strider Gold S」が注目だ。80PLUS GOLD認証電源を取得した高効率電源ユニットで、容量ラインナップは1,500W、850W、750Wの3機種。いずれもフルモジュラータイプながら、1,500Wが奥行180mm、850Wと750Wモデルが奥行150mmと短く、内部スペースに余裕がないケースでも容易に搭載させることができる。
高出力のフルモジュラー式電源ユニットでは最短クラスとなる奥行150mm(850/750Wモデル)を実現した | 電源ユニットでは初めてATX 24pinにフラットケーブルを採用。裏配線などを容易に行うことができる |
以前から登場が噂されていた水冷クーラー「Tundra」シリーズだが、こちらもいよいよ登場間近。会場では実際にPCに組み込んだ状態での実動デモが行われ、冷却性能の高さをアピールしていた。
240mmの大型ラジエータを搭載する「Tundra TD02」 。5月中発売予定で市場想定売価は税込15,800円前後 |
120mmラジエータを搭載する「Tundra TD03」 。こちらも5月中発売予定で市場想定売価は税込13,800円前後 |
文: GDM編集部 池西 樹
マスタードシード株式会社: http://www.mustardseed.co.jp/
SilverStone Technology: http://www.silverstonetek.com/