2013.06.08 00:01 更新
2013.06.07 取材
毎年「COMPUTEX」に全力でターゲットを絞り、多くの新製品を用意してくるSilverStone(本社:台湾)。その期待通り、今回も新作PCケースの数々を準備し、独特な世界観で来場者を楽しませてくれた。その第1弾は、「RAVEN」シリーズ初のMini-ITXケースをご紹介しよう。
SilverStoneの代表作、「RAVEN」シリーズは、大型ゲーミングPCケースとして広く認知されてきた。そんな同シリーズから、初のMini-ITXモデル「RAVEN Mini-ITX」がベールを脱いだ。現時点、発売時期は今年秋頃が想定されている。
縦置き/横置き両用の「RAVEN Mini-ITX」。縦置き時はロゴが回転するというギミックも備える |
SilverStoneのMini-ITXケースといえば、大ヒット作「Fortress SST-FT03 Mini」という強力なライバルの存在が気になるワケだが、さて「RAVEN Mini-ITX」とはどんなモデルなのだろう。外観は本体がスチール製、フロントパネル部がプラスチック製で、スリム筐体スタイルとした。
とかく小型筐体で犠牲になるのは、ストレージ格納スペース。だが「RAVEN Mini-ITX」では3.5インチ×2台と2.5インチ×3台が同時に搭載できるように設計されている。Mini-ITXの使用用途を思えば、必要にして十分ではないだろうか。
巧みに組み込まれたトレイ類。現時点試作段階とのことだが、ここまでくればほぼ完成型とみていいだろう |
ここまでは普通のMini-ITXケースだが、そこは「RAVEN」シリーズだけあって、興味深い仕掛けが隠されていた。「RAVEN Mini-ITX」にはライザーカードを使用することで、2スロットデザインのグラフィックスカードが搭載できる。Cube型ならまだしも、スリム型でハイエンドGPU搭載グラフィックスカードが使える点はありがたい。これで外見からは想像できない、高パフォーマンスミニPCが構築できるというワケだ。
サンプルのグラフィックスカードには、ウォーターブロックが装着されていた。ということは、、、 | |
なんとこのスタイルで、240mmサイズラジエターを搭載することができてしまう。サンプルはmBGAタイプのMini-ITXマザーが搭載されていたが、通常のマザーボードであれば、CPUの冷却を水冷化させることも夢ではない |
底面部には120mm口径ファン×2基分の通気口が設けられ、ラジエターの装着は設計段階で想定されていたようだ。さすがに吸気スペースの確保という観点から少々無理があるものの、ラジエターを搭載した場合でも、2スロットデザインのグラフィックスカードは搭載可能とか。それだけ広いスペースが用意されているのだ。
底面にある、120mm口径ファン×2基分の通気口 |
文: GDM編集部 松枝 清顕
SilverStone Technology: http://www.silverstonetek.com/