2013.10.02 00:27 更新
「CEATEC JAPAN 2013」会場で目にする機会の多かった「TransferJet」の文字。東芝ブースでは対応のアダプタやフラッシュメモリ、さらにはデジタルコンテンツのダウンロードを可能にする「デジタルKIOSK」なるメカも参考出展されていた。これはかなり使えそうな気がするぞ。
これからが期待される新しい近距離無線転送技術「TransferJet」。東芝ブースでは業務向けに量産中のmicroSDIOカードをはじめ、12月目処で出荷予定のUSBアダプタとmicroUSBアダプタ、2014年上半期の出荷開始を予定しているSDカードが展示されていた |
対応アダプタ同士をタッチさせると転送開始、30MB級の大容量でもあっという間に転送が完了する。NFCと似たような技術だが、転送速度は圧倒的に速い |
そもそも話題の「TransferJet」とは、対応機器をかざすだけで直接データを転送できる新しい近距離無線転送技術。最大転送速度560Mbps、実効速度375Mbpsの高速転送を誇り、大容量データをあっという間に転送してしまう。いわばNFCの高速データ転送版といったところで、今後スマートフォンやタブレットなど、モバイル端末を中心に普及が期待されている。最大転送距離をあえて3cmまでに限定することでセキュリティ上の不安を払拭、“手渡し”感覚による転送を実現した。
将来の店頭にはこんなものが登場?電子マネー決済とデータ転送、おまけに非接触充電もできる「デジタルKIOSK」。コンテンツや対応機器の問題はあるものの、すでに実用段階だ |
すでに発売がアナウンスされている製品群に混じって展示されていたのは、将来的に店頭での課金システムへの応用を目指した、その名も「デジタルKIOSK」。コンテンツのデータ転送を「TransferJet」、電子マネー決済をNFCが担当、さらに同時に非接触充電の「Qi」で置いたスマートフォンの充電もしてしまうという、非接触系の3点セットだ。いずれ「TransferJet」がスマートフォンなどに実装されれば、こうしたKIOSK端末を目にする機会もやってくるのかもしれない。
デモ用に用意されたダウンロードコンテンツ。電子マネーをチャージしたスマホを端末に置くと、NFCによる決済とTransferJetによる高速データ転送が行われるという仕組み |
文: GDM編集部 絵踏 一
CEATEC JAPAN 2013: http://www.ceatec.com/ja/