2014.10.09 00:00 更新
2014.10.08 取材
2014年10月7日(火)より千葉 幕張メッセにて開催されている、アジア最大級の最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2014」。メーカー各社から様々な新製品が発表されているが、その中でも花型アイテムとなるのが大画面液晶TVだ。2016年の試験放送を見据え、8K対応モデルも登場した大型TVをまとめてチェックしておこう。
2016年の試験放送を見据え、他社に先駆け8K対応TVを発表したシャープ。7,680×4,380ドットという圧倒的な高精細表示を実現している |
シャープのブースで、一際注目を集めていたのが、2016年に試験放送が開始される8K対応の85インチ液晶TV「フルスペック 8K 液晶ディスプレイ」。解像度は7,680×4,320ドット、リフレッシュレートは120Hzとされ、4K対応TVに比べて解像度は4倍、フレームレートは2倍の圧倒的な映像情報を受信することができる。また64個のスピーカーを組み合わせた「波面合成スピーカー」を搭載するのも特徴。最大22.2ch音声再現が可能となり、周囲からせまり来る臨場感のあるサウンドを楽しむことができる。
「フルスペック 8K 液晶ディスプレイ」では、映像表現だけでなく音質にも注力。新設計の「波面合成スピーカー」を搭載し、迫力のあるサウンドを実現する |
またフルHD解像度ながら、RGBにY(イエロー)を追加し、4K相当の高解像度と豊かなカラー表現を可能にする「AQUOSクアトロンプロ」や、4K試験放送の録画・再生に対応する4Kレコーダ「AQUOS 4K レコーダー」なども展示されていた。
4K試験放送の録画・再生に対応する「AQUOS 4K レコーダー」 | フルHDで4K相当の映像表現を可能にする「AQUOSクアトロンプロ」 |
昨年同様“4K WORLD”をテーマに掲げるパナソニックブース。「ヘキサクロマトドライブ」によりさらに高画質化を実現した |
パナソニックでは、独自高画質機能「ヘキサクロマトドライブ」を搭載する、4K対応TV「AX900」シリーズを展示。「ヘキサクロマトドライブ」では、通常RGBのみで行われる映像変換処理に補色となるCMYを加え、6つの座標軸で補正行うことで、暗部や中間色の微妙な色合いも忠実に再現できるという。
「ヘキサクロマトドライブ」非搭載モデル(左)と搭載モデル(右)との比較デモ | 「ヘキサクロマトドライブ」を搭載する「AX900」シリーズは来週より発売が開始される予定 |
メーカー各社とも4K対応TVの高画質化は順調のようで、最新モデルはいずれも素晴らしい映像表現を実現していた |
4K液晶ディスプレイ初の赤色レーザー搭載により、純度の高い赤色表現を謳うのは三菱「REAL」シリーズ。またバックライトLEDには、標準的な白色ではなくシアンが採用され、青や緑の映像表現にも自信があるという。
ひかりTVとのコラボレーションによるトリプルチューナー「AM900」も展示。視聴・録画を合わせて3番組に対応する他、Android OSによるスマートTV化が可能となる |
4K放送対応のスカパー!チューナーを内蔵する「REGZA Z10X」シリーズ |
東芝ブースでは、業界初の4K対応スカパー!チューナー内蔵TV「REGZA Z10X」を発見。液晶パネルには輝度の高い「前面直下LEDパネル」が採用され、表現可能な色域の拡大と高いコントラスト比を実現、表示する映像に関係なく細部まで正確に表現することができる。なお画面サイズは50/58/65インチの3モデルが用意される。
4つのカメラからの映像を合成・レンダリングすることで、アングルを自由に変えることができる |
コントローラを使い自由にアングルを変えることができる画期的な4Kデモ、「4KマルチアングルTV」が行われていたのはKDDI研究所ブース。4つの4Kカメラで撮影した映像を受信し、合成・レンダリングすることで、ユーザーが自由にアングルを変更することができる。現在はまだ試作段階だが、2020年の東京オリンピックまでの実用化を目指し、開発を進めているとのこと。
「シースループロジェクション」を使えば、3D表示のような奥行のあるゲームの開発が可能 | もちろんデジタルサイネージ用途でも力を発揮する |
昨年同様、プロジェクタの映像をガラス上に投映できる「シースルプロジェクション」のデモを実施したパイオニア。今年はデジタルサイネージに加え、新たにゲームへの展開を提案していた。
NHK/JEITAブースでは8K放送デモを実施 | 既存の放送と8K対応TVを組み合わせると、膨大な情報を表示させることができる |
NHK/JEITAブースでは、シャープ製TVによる8K放送デモや、8Kシネマプロジェクタによるパブリックビューイングが実施されていた。
文: GDM編集部 池西 樹
CEATEC JAPAN 2014: http://www.ceatec.com/ja/