2015.11.23 00:01 更新
2015.11.23 取材
自作派たちの周りで発掘された、懐かしのPCパーツを紹介する「懐かしのPCパーツ図鑑」。5回目に登場するのは、老舗パーツショップのパソコンハウス東映からスタッフのSさん。バックヤードの隅に置いてある段ボール箱を漁るとワラワラと何やら懐かしいフォルムのCPUが多数出てきました。早速、紹介してもらおう。
なんだか面白そうな企画がスタートしているじゃないですか。ここは当然、パソコンハウスも参戦という事で、ちょっとレジ裏のバックヤードを漁ってみました。自分でも「なぜこんなモノが・・・」という理解不能なモノがいろいろと出てきましたが、その中から今回は懐かしの「Celeron」シリーズをまとめてご紹介しましょう。
発掘された懐かしの「Celeron」シリーズたち。中でも「Celeron 300A」(PPGA版)の未開封リテールパッケージ版は貴重な存在 |
何を隠そう、自分でも一番驚いたのが「Celeron 300A」(PPGA版)の未開封リテールパッケージ版です。sSpecは“SL35Q”ですので、コアは懐かしのMendocino。定格FSBが66MHz、定格クロックが300MHzの製品ですが、これをFSB 100MH×4.5倍の450MHzでオーバークロック動作をさせるのが定番の使い方でした。このCPUと、先日BUY MORE秋葉原本店さんのベテランスタッフ氏が紹介していた、Slot 1→Socket 370変換アダプタを組み合わせるのが流行りでしたね。
スペックシールのパッケージデータは1998年12月29日。OC耐性を判別するため、購入前にパッケージデータやsSpecの確認を求めるお客が後を絶たなかったため、店頭に表示しているショップもあった | シュリンクにもしっかりと“Intel”の刻印が確認できる |
ここまで来ると、やはりデュアルCeleronマザーの「BP6」はないのかという話になりますが、「BP6」はおろかSocket 370対応マザーは1枚もありませんでした。15年以上前の話ですし、場所も取るので処分したと思われます。
残念ながら販売予定はなし。「まぁ欲しいというモノ好きもいないでしょう」とはスタッフの談 |
さて、謎のCeleronコレクションはまだ続きます。お次はFC-PGA版「Celeron 600」です。コアはPentium IIIでも採用されていたCoppermine。そして「Celeron 733」「Celeron 850」と新しくなっていきます。といっても発売されたのは2000年~2001年にかけての製品ですが。
2000年4月発売の「Celeron 600」 | 2000年9月発売の「Celeron 733」 |
2001年1月発売の「Celeron 850」は、初のFSB 100MHzに対応したモデルとして話題となった | ソケットタイプはSlot 1の後、長らく君臨した「Socket 370」 |
さらに、こんなものまで出てきました。「コア欠け防止用銅板」です。コア欠け防止用の銅版と言えばAthlon用が有名でしたが、コア剥き出しのIntel製CPUもコア欠けトラブルは多かったですね。おそらくPentium III用に入荷したものだと思うのですが、当時の事はまったく記憶にないんですよ。
自作ユーザーの必須アイテムだった「コア欠け防止用銅板」。後年発売されることになるCoreシリーズでもコア欠けが多発したため、長期にわたって販売されていた |
文: GDM編集部 Tawashi
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