2019.05.27 13:20 更新
2019.05.27 取材
AMD(本社:アメリカ)は2019年5月27日、7nmプロセスを採用した次世代デスクトップCPU 第3世代「Ryzen」を正式発表した。
COMPUTEX TAIPEI 2019開幕に合わせて行われた基調講演の「New High-Performance Computing Technologies」において、AMD CEOのLisa Su氏が登壇。12コア/24スレッド動作の「Ryzen 9 3900X」を筆頭とする第3世代「Ryzen」シリーズが正式発表された。
第3世代「Ryzen」シリーズは、7nmプロセスの「Zen 2」アーキテクチャを採用したデスクトップ向けCPU。IPC(Instructions Per Cycle)は15%向上したほか、PCI-Express4.0をサポート。プラットフォームはSocket AM4で、チップセットはAMD X580/X570に加え、既存のAMD 400シリーズにも対応する。
市場想定価格は「Ryzen 9 3900X」が499ドル、「Ryzen 7 3800X」が399ドル、「Ryzen 7 3700X」が329ドル。7月7日より発売予定となっている。
「Ryzen 9 3900X」とIntel Core i9-9920Xとの比較では、シングルスレッド性能で14%、マルチスレッド性能で6%上回り、消費電力が少ない(Core i9-9920Xは165W)点がアピールされていた。
「EPYC」の第2世代にあたる「ROME」も正式発表。7nmプロセスを採用するサーバー向けCPUで、第3世代「Ryzen」同様にPCI-Express4.0をサポートする。Intel Xeon Platinum 8280との比較では約2倍の性能を発揮するという。2019年Q3の出荷を予定している。
“Navi”こと7nmプロセスを採用する最新GPU「Radeon RX 5700」シリーズも正式発表された。
PCI-Express4.0インターフェイスを採用するGPUで、クロックあたりの性能は従来の1.25倍、ワットパフォーマンスは1.5倍に向上しているという。会場では「Strange Brigade」のベンチマークを用いたGeForce RTX 2070との比較デモを披露、約10%増しの性能がアピールされた。
なお、ソニーの次世代PlayStationには、Zen2アーキテクチャのRyzenとともにカスタム仕様の「Navi」が採用される。詳細は6月のE3にて明らかにされる見込みだ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
AMD: http://www.amd.com/
COMPUTEX TAIPEI 2019 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2019/