エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.325
2014.05.12 更新
文:GDM編集部 池西 樹
PCのセットアップが完了したところで、続いてゲーミング向けネットワークチップQualcomm Atheros「Killer E2205」(以下:Killer E2205)のパフォーマンスを「JPerf 2.0.2」にて検証していくことにしよう。なお比較対象には、以前詳細レビューをお届けした「Z87-GD65 GAMING」のスコアを採用した。PC構成やドライバなども異なるため完全に同一の環境ではないが、参考値としてとらえていただければと思う。
「JPerf 2.0.2」の結果 | |
「JPerf 2.0.2」の帯域幅スコア(kbits/sec) |
帯域幅は「Killer E2205」を採用する「Z87-GD65 GAMING」や「Z77A-GD65 GAMING」と同じく、500,000kbit/sに迫る高スコアを計測。標準的なマザーボードで採用例の多い、IntelチップやRealtekチップに比べると4割以上高速で、一瞬の判断が勝負を決める対戦型オンラインゲームでは、大いに力を発揮してくれるだろう。
最後に、ストレスベンチマークテスト「OCCT 4.4.0」の「CPU:OCCT」を使用して、システムの消費電力を確認しておこう。
「OCCT 4.4.0」実行時の消費電力推移(W) |
今回の検証では、TDP84WのCore i5-4690を使用しているにも関わらず、アイドル時は37.9Wの優秀な結果。CPUの省電力機構がうまく働いていることもあるが、MSI製マザーボードの特徴でもある低消費電力な作りは「Z97 GAMING 7」でも健在だ。オンボードでは最高クラスのサウンド機能を活かし、「T」「S」シリーズの省電力CPUを組み合わせた静音志向のHTPCやオーディオPCのコアとしても魅力的な製品といえる。
目新しい機能はM.2対応のみと、小幅な改良にとどまったIntel「9」シリーズ。さらにHaswell RefreshがIntel「8」シリーズでも動作することから、今回は様子見、もしくは見送りを検討しているという自作派も少なくないだろう。しかし、今回検証したMSI「Z97 GAMING 7」では、コンポーネントにもこだわったという独立オーディオ回路「Audio Boost2」や「Sound Blaster Cinema 2」など、オーディオ周りを中心に大幅なアップデートが行われ、新規購入だけでなく買い替えの欲求にも応えてくれる上々の仕上がり。
ゲーミングPCでは重要なファクターとなるデザイン性も考慮された魅惑の1枚 |
さらにマットブラックの落ち着いた基板カラーや、新デザインの「ドラゴンクロー・ヒートシンク」、エンブレムが大きくデザインされたチップセットヒートシンクなど、ゲーミングPCでは重要な“魅せる”部分にもこだわるなど細部まで妥協なし。パフォーマンスとデザイン性を兼ね備えたPCを構築するなら是非検討に加えたい1枚だ。