エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.800
2019.11.25 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Intel「Core i9-10980XE Extreme Edition」市場想定売価調整中(2019年11月29日16時発売) 製品情報(Intel) |
11月29日16時に国内発売が決定した、コードネーム「Cascade Lake-X」こと新Core Xシリーズ。コア数は従来の「HEDT」(High End Desktop :ハイエンドデスクトップ)CPUであるSkylake-X/Skylake-Refreshと同じ最高18コア/36スレッドを維持したまま、「Turbo Boost Max Technology 3.0」のクロックは最高4.80GHz(Skylake-X/Skylake-X Refreshは最高4.50GHz)へと引き上げられた。一方で、価格は従来の約2分の1に抑えられ、コストパフォーマンスが大幅に向上しているのが特徴だ。
「Turbo Boost Max Technology 3.0」のクロックは最高4.80GHzに向上。メニーコアCPUが苦手としているシングルスレッド処理や、ライトな処理での性能アップが期待できる |
またメモリコントローラの改良により、メモリクロックはDDR4-2666からDDR4-2933に、最大容量は128GBから256GBに倍増。さらにPCI-Express3.0が44レーンから48レーンへと増加している他、AI処理向け機能「Intel DL Boost」(Intel Deep Learning Boost)や、2.5ギガビットLANコントローラIntel「i225」、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)コントローラIntel「Wi-Fi 6 AX200」などへの対応が新たに追加されている。
その他は大きな変更はなく、製造プロセスは14nm、ソケットはLGA2066、チップセットはIntel X299で、ブースト機能は「Intel Turbo Boost 2.0」と「Intel Turbo Boost Max Technology 3.0」をサポート。既存のマザーボードでも電源回路さえしっかりとしていれば、基本的にはBIOSをアップデートするだけで使用できる。
ソケットはこれまでと同じLGA2066で、チップセットはIntel X299に対応。Intelのコンシューマ向けCPU(LGA3647採用の特殊なXeon W-3175X除く)では最高峰となる |
製品ラインナップは18コア/36スレッドの「Core i9-10980XE Extreme Edition」(以降Core i9-10980XE)を筆頭に、14コア/28スレッドの「Core i9-10940X」、12コア/24スレッドの「Core i9-10920X」、10コア/20スレッドの「Core i9-10900X」の計4モデル。いずれもTDPは165Wで、倍率ロックフリーのためオーバークロックも可能だ。なお11月29日16時に発売が開始されるのはCore i9-10980XEとCore i9-10900Xで、その他2モデルについては現在調整中とのこと。
Core i9-10900Xなら590ドル、最上位のCore i9-10980XEでも979ドル。AMDのRyzen/Ryzen Threadripperシリーズを意識してか、最近のIntel製「HEDT」CPUとしては異例とも言える価格設定だ |