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|「OCCT 3.1.0」時のファン回転数と温度を確認
次に「Storm II」VGAクーラーの性能をチェックするために、ストレスツール「OCCT 3.1.0」を使って30分間のGPUTestを実行した時のファンの回転数とGPUの温度を確認した。ちなみに、今回のテストはクーラーなどの空調を使用していないため、室温29.5℃とかなり暑い状態で行っている。
■定格動作時
まずファンの回転数だが、アイドル時は1200rpm前後と低く抑えられていることもあり、CPUクーラーの方がうるさい状態だ。高負荷時は最大2700rpm前後まで回転数が上がったため、静音とは言えないもののケースに入れてしまえばほとんど気にならないだろう。また、「OCCT 3.1.0」はGPUに100%負荷をかけるテストのためファンの回転数も大幅に上がってしまったが、実際のベンチマークでは2200rpm前後で安定しておりバラック状態でも騒音が気になることはなかったことを付け加えておく。
GPUの温度についてはアイドル時37℃、高負荷時は最高78℃と室温が高めにもかかわらずしっかりと冷却されている。
■オーバークロック動作時
オーバークロック時のファンの回転数自体は定格動作時と大きく変わらない。しかし、定格時は2500rpm、2600rpm、2700rpmと段階的に回転数が上昇していたのが、オーバークロック時は一気に2700rpm前後まで上昇していることから、発熱量は確実に増えていることがわかる。これは、GPUの温度からも明らかで、高負荷時には最大80℃まで上昇している。ただし、このクラスのグラフィックスカードとしては一般的な範囲に収まっており、オーバークロック時も十分に冷却できているといえるだろう。
|消費電力をチェックしてみる
最後に、消費電力についても確認しておこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い数値を、高負荷時は「OCCT」を30分実行したときに最も高かった数値としている。
アイドル時はAMDの省電力機構「AMD PowerPlay」によってオーバークロックの有無にかかわらずコアクロック100MHz、メモリクロック150MHzまで下がるため消費電力に違いはなかった。一方、高負荷時は211.2Wから224.5Wとオーバークロックによって13.3W増加した。この程度の増加なら、PCI Express電源コネクタを2つ搭載する電源なら問題のないレベルと思うが、容量がギリギリなら注意する必要があるだろう。
|性能とコストパフォーマンスのバランスが良好な「R6870 Storm II 1G OC」
ここまで「R6870 Storm II 1G OC」のチェックをしてきたが、ベンチマーク結果を見る限り超高解像度環境でプレイする場合を除けば十分な性能だ。また、オリジナルの「Strom II」クーラーは冷却性能、静音性共に問題なく、オーバークロックにも十分耐えうる性能だ。
さらに自己責任にはなるものの、付属ソフト「AFTERBURNER」を使えば簡単にオーバークロックも可能となっており、グラフィックスカードのオーバークロックを試してみたいユーザーにもおすすめだ。
それでいて、実勢価格は19,800円前後と「Radeon HD 6870」採用製品の中でも最安クラスに収まっており、価格と性能のバランスが非常に良い製品だ。「R6870 Storm II 1G OC」はミドルハイのグラフィックスカードを探しているなら有力な選択肢となる1枚だ。
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機材協力:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社
株式会社リンクスインターナショナル
© GDM Corporation All Rights Reserved. |
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製品名
MSI R6870 Storm II 1G OC
GPU
AMD Radeon HD 6870(Barts)
コアクロック
920MHz(リファレンス900MHz)
メモリクロック
4200MHz
メモリバス幅
256bit
ビデオメモリ
GDDR5 1GB
出力端子
DualLink DVI-I×1/Single Link DVI-D×1
HDMI×1/mini DisplayPort×2
(HDMIを使用する場合は、DVI-Iポートの1つは使用不可)
バスインターフェイス
PCI-Express2.0(x16)
VGAクーラー
Stormクーリングシステム
2Slot占有大ファン搭載モデル
対応API
DirectX11/Open GL4.0
最大消費電力
225W
補助電源コネクタ
PCI-Express6pin×2
外形寸法
245×115×35mm
市場想定売価
税込19,800円前後
発売日
2011年7月20日
製品情報(エムエスアイコンピュータージャパン株式会社) |
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