2013.06.02 00:01 更新
2013.06.02 取材
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社(本社:東京都台東区)は2013年5月24日、メディア向け「新ゲーミングノートPC発表会」を開催した。今回披露された製品は、いずれも第4世代Intel Coreプロセッサこと「Haswell」を標準装備。さらに1,500MB/secを超える高速ストレージ採用モデルや初の薄型・軽量モデルなど、見どころ満載の会場の様子をお伝えしていくことにしよう。
解説セッションを担当したProduct Manager Kevin Hsu氏 | CPUにHaswellを採用することで、Ivy BridgeからCPUパフォーマンスが5~15%向上 |
セッションでは、Product Manager Kevin Hsu氏が登壇。冒頭で「Haswell」搭載の新モデルについて紹介すると共に、新たに実装される機能について解説を行った。なかでも注目は、2.5インチベイ-mSATA×3変換基板を使い、3台のSSDでRAID 0ドライブを構築した「Super RAID2」だ。MSIでは、既に2.5インチ-mSATA×2変換基板を採用した「Super RAID」を製品化しているが、SSDをさらに1台追加したことで、最大1,500MB/secを超える圧倒的なアクセス速度を実現している。
Haswell対応チップセットIntel HM87 Expressでは、SATA3.0ポートが最大4ポートに拡大。これにより1,500MB/secを超える高速転送が可能になった |
また冷却機構には、新たにデザインされた「Cooler Boost 2」を採用。冷却ファンの大型化をはじめ、CPUとGPUのヒートシンクをヒートパイプで接続した循環構造にすることで、冷却効率が向上。これまでの「Cooler Boost」に比べ、モジュールの表面温度を7~8℃ほど下げることに成功している。
「Cooler Boost」(左)と「Cooler Boost 2」(右)の違い。「Cooler Boost 2」では、CPUとGPUのヒートシンクにThermal Bridgeと呼ばれるヒートパイプが増設されている |
その他、イルミーネーション機能を内蔵したSteelSeries製の高品位アイソレーションキーボードや、ネットワーク遅延の少ないKillerシリーズのネットワークチップ採用など、従来の機能はこれまで通り踏襲されている。
SteelSeries製アイソレーションキーボードやKiller NICも従来通り搭載される |
天板にドラゴンがデザインされたフラグシップモデル「GT70 Dragon Edition 2 Extreme」 |
真紅の竜がデザインされた美しい筐体を採用するのは、フラグシップモデル「GT70 Dragon Edition 2 Extreme」。Core i7-4930MXに、NVIDIAのモバイル向けフラグシップGPU、GeForce GTX 780Mを組み合わせた、ハイエンドデスクトップに匹敵するパワフルな構成だ。システムドライブは当然「Super RAID2」(128GB mSATA×3)が採用され、データドライブに750GBのHDDを標準装備。メモリは8GB×2の16GBで、最大32GBまで増設できる。
実動デモで展示されていたのは、「GT70 Dragon Edition 2 Extreme」と同スペックのブラックカラーモデル | 本体のディスプレイと合わせて最大4画面表示に対応する |
また背面部にHDMI×1、D-sub×1、mini DisplayPort×1の3系統のディスプレイ出力が用意され、本体ディスプレイと合わせて4画面出力に対応するのも特徴。ちなみに発売は8月の予定で、市場想定売価は税込439,800円とこちらもモンスター級だ。
パワフルな性能が求められるゲーミングノートでは、本体サイズが大型化する傾向にある。だが、MSIでは新たなジャンルとして薄型ゲーミングノートにも着目。その第一弾製品として投入されるのが、「GS70 stealth」と「GE40 Dragon Eyes」だ。
17.3インチの大型液晶を採用した「GS70 stealth」。筐体はアルミ製で、重量は2.6kgとこのサイズのゲーミングノートとしては比較的軽量 |
「GS70 stealth」は、17.3インチの大型液晶を採用した上位モデル。Core i7プロセッサとNVIDIA GeForce GTX 765Mを搭載しつつ、厚さ21.8mmというスリムサイズを実現。重量も2.6kgとこのクラスとしては軽量で、手軽に持ち運べるハイエンドゲームPCとして期待が掛かる。なお詳細スペックや価格については8月に発表される予定。
天板にデザインされたドラゴンの瞳が印象的な、14.1インチノートPC「GE40 Dragon Eyes」 |
「GE40 Dragon Eyes」は、Core i7-4702MQとNVIDIA GeForce GTX 760Mを搭載した、14.1インチHD+(1,600×900ドット)液晶モデル。W339×D239.4×H26.1mm、重量1.98kgのコンパクトサイズで、筐体はヘアライン加工が施されたアルミ製。天板にはドラゴンの瞳を模した赤い目が光るユニークなデザインを採用する。発売開始は6月2日で、市場想定売価は税込139,800円。
ハイエンドモデル「GT70」シリーズや、ミドルレンジモデル「GE70」シリーズも、Haswell搭載モデルが新たに追加。グラフィックスチップもNVIDIA GeForce 700シリーズに変更され、パフォーマンスが向上している。
株式会社ゲームオンが運営するオンラインFPS、「Alliance of Valiant Arms」推奨認定を取得したハイエンドモデル「GT70 2OD-207JP」。Core i7-4700MQとGeForce GTX 780M搭載し、発売は6月2日より開始される。なお市場想定売価は税込253,000円 |
ミドルレンジモデル「GE70」シリーズは、Core i7-4700MQとGeForce GTX 765M構成の「GE70 2OE-025JP」(市場想定売価税込249,500円/画像左)と、GeForce GTX 750M構成の「GE 2OE-027JP」(市場想定売価税込179,800円/画像右)の2機種。いずれも6月2日より発売が開始される |
文: GDM編集部 池西 樹
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社: http://jp.msi.com/