2013.10.19 16:53 更新
2013.10.19 取材
取り付けるだけでスマートフォンがヘッドマウントディスプレイに変身、VR(仮想現実)空間にダイブできる「スマートフォン用ポータブル・VRケース」がサンコーレアモノショップ秋葉原総本店2Fにて参考展示中だ。視界すべてを覆う仮想世界の迫力は圧巻の一言。製品化すれば、対応スマートフォンと数千円のケースの組み合わせで体感できるようになる。
展示コーナーでは、3Dデモ用アプリ「Rollercoaster」を使用したデモを実施中。バーチャル世界のジェットコースターの迫力は足がすくむほどで、これがスマホで実現できるのは驚き。なお、眼鏡なし(視力0.1以下)でも問題なく見えました |
視界すべてを覆い抜群の臨場感を実現できるヘッドマウントディスプレイが話題を呼んでいるが、「スマートフォン用ポータブル・VRケース」はスマートフォンを取り付けることでそれを可能にするというもの。スマートフォンが搭載している方位センサーやジャイロセンサーを利用してリアルタイムでレンダリングし、装着した人の動きと同期。視野角は110度以上と広く、ハンズフリーで臨場感あふれるバーチャルリアリティ世界に没入できる。
展示中のサンプル機は株式会社クロスプロモーション(本社:東京都品川区)が開発中のもので、現在クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて出資を募っている最中だ。
完成イメージはこちら。バーチャルアイドルを目の前に登場させることも可能で、キャラクターは任意で追加できる。カメラアングルはBluetooth接続のスティックなどを使用して自在に変更可能。ちょっと危ない角度にすることも・・・ |
サイドバイサイド方式の3D動画を3Dシアターのように視聴できるほか、「Tiny AR2」をベースにした同社開発のVRアプリ「TinyVR」に対応。バーチャルアイドルを目の前に登場させることもできる。SDKも公開されており、アプリ統合開発環境「MikuMikuStudio」を使用して対応のVRアプリを作成することも可能だ。
なお、開発を担当した同社の駒見氏によれば上記のバーチャルリアリティ体験のほか、「極限環境(極小配管内や高圧力施設など)におけるロボット操作用のモニターや、視覚補助などの福祉分野にも利用できる」とのことで、応用の幅は広い。また、将来的にはスマートフォンのリアカメラや外部カメラと連動させ、肌色検知によるジェスチャー対応やAR(拡張現実)機能も実装予定だという。
対応はAndroid 4.1以降を搭載するスマートフォンで、4.6~5.5インチまでの端末を装着可能。VRケースの外形寸法は使用時W150×D100×H60mm、重量は約100g以下。
手作り感あふれるサンプル機ながら、機能はすでに完成段階。3倍フレネルレンズ3枚を重ねることで焦点距離を3cm程度に、レンズ位置を最適化して小型ディスプレイでも3D映像表示を可能にした。コンパクトに折りたためるので携帯可、輸送コストも安価で済むという |
前述の通り現在「CAMPFIRE」にてクラウドファンディングの最中で、ケース1台4,000円から(200件限定/それ以降は5,000円に)出資できる。販売代理店向けに10台以上(25,000円から)のセットプランも用意されているため、興味のある人はこちらのページから出資を検討してみよう。なお、募集期間内に目標額に達しなかった場合は支援金の決済は行われない。
文: GDM編集部 絵踏 一
サンコーレアモノショップ秋葉原総本店: https://www.gdm.or.jp/shop/thanko/
株式会社クロスプロモーション: http://xrosspro.com/