2013.11.22 01:22 更新
2013.11.22 取材
マイクロサーバーを得意とする国内メーカー株式会社ピノー(本社:東京都品川区)ブースで、「サバ太郎」シリーズの新作モデルを展示。4台のHDDを搭載できる高拡張モデルやAtom E3800シリーズを搭載したコンパクトモデルなど、魅力的な製品を紹介していこう。
4台の2.5インチドライブを搭載できる「Silent-BLUE」。ドライブベイには開閉式パネルが実装されている |
今回の展示会に合わせて4モデルの新製品を用意したピノー。なかでも担当者イチオシの製品が「Silent-BLUE」だ。W87×D122×57mmのコンパクト筐体ながら、2.5インチベイが4段搭載(SATA3.0×2/SATA2.0×2)され、最大4台のストレージを搭載可能。さらにRAID機能とECCメモリサポートにより、信頼性が重要となるサーバー用途にも対応できるという。
左サイドからトップにかけて広く設けられた通気口により、良好なエアフローを実現。高負荷がかかる状態でも安定動作を可能にしている |
プロセッサは、Core i7/i5/i3/Celeronから選択でき、インターフェイスはUSB2.0×4、USB3.0×4、ギガビットLAN×2、D-Sub×1、HDMI×1、シリアルポート×2を搭載。電源はACアダプタ駆動で、重量は約1.2kg。発売は早ければ12月中より開始され、価格は10万円前後~を予定している。
内蔵される基板は同社のオリジナルモデル。メモリはNon-ECC×2が搭載できる「SLB-SF」シリーズとECC×1、Non-ECC×1の「SLB-MF」シリーズがラインアップされる |
Atom E3800シリーズ搭載した「Type-P」。本体カラーはオレンジのみ |
「Type-P」は、“Bay Trail”版AtomプロセッサE3800シリーズ採用した省電力モデル。最新CPU採用により、パフォーマンスは向上しているにもかかわらず、既存モデルから小型化を実現。さらに消費電力も約70%に抑えられているという。
非常にコンパクトにまとめられた内部基板。デュアルギガビットLANは、いずれも定評のあるインテルチップを採用している |
プロセッサは、Atom E3845/E3827/E3826/E3825/E3815から選択でき、ストレージはmSATA×1。インターフェイスはUSB2.0×2、ギガビットLAN×2、HDMI×1が用意され、重量約0.4kg。発売は来年1月頃の予定で、価格は1コアのE3815で4万円前後を予定しているという。
Ivy Bridge世代のCoreプロセッサを搭載させたファンレスサーバー「Type-C」 |
「Type-C」は、Atomプロセッサではパフォーマンスが不足するという声を反映して開発が進められた、第3世代Coreシリーズ搭載のハイパフォーマンスモデル。ピノー独自の放熱技術により、TDP35WレベルのCPUを搭載しつつファンレス駆動を可能にしている。
基板を眺めると、CPUとチップセットが非常に多くのスペースを専有しているのが確認できる |
プロセッサは、Core i7-3555LE/i7-3517UE/3217UE/Celeron 1020E/1047UEから選択でき、ストレージは2.5インチ×1、mSATA×1。インターフェイスはUSB3.0×4、ギガビットLAN×2、HDMI×1が用意される。外形寸法はW107×D148×H57mm、重量約1.2kg。発売は12月予定で、価格はCeleronモデルで6万円前後を予定している。
4ポートのUSB3.0や2ポートのSATA3.0(6Gbps)など拡張性も十分。最新ノートPCに匹敵するファンレスサーバーを構築できる |
ピノーが展開予定の「サバ太郎」シリーズライナップ。Atom-C2000シリーズを搭載した「Type-A」は遠景のみでご紹介 |
文: GDM編集部 池西 樹
Embedded Technology 2013: http://www.jasa.or.jp/et/