2013.11.23 19:00 更新
2013.11.23 取材
VIA Technologies(本社:台湾)製組込み向けマザーボード国内正規代理店の丸文株式会社ブースでは、業務ユースに提供される最新モデルが並べられていた。ここではデジタルサイネージ向けのPico-ITXボード最新作「EPIA-P910」を中心に、多彩な小型モデルのラインナップを概観してみよう。
昨今の自作ユースでは影の薄いVIA Technologiesだが、組込み向けマザーボード分野では依然として巨大な存在。「Embedded Technology 2013」では、主にデジタルサイネージ向けに出荷されるPico-ITXフォームファクタの小型モデルと、POS端末やKIOSK端末などに採用されるMini-ITXフォームファクタの普及モデルのラインナップが多数持ち込まれていた。なお、価格はPico-ITXモデルで30,000円前後、Mini-ITXモデルで20,000円前後と比較的お手頃な印象だ。
Pico-ITXマザーボードの最新モデル「EPIA-P910」。搭載する高性能プロセッサによりパワフルなサイネージ端末を構築可能で、豊かな拡張性も魅力。背面には多数のチップとDDR3 1,333MHzに対応するメモリスロットが実装されていた |
Pico-ITXフォームファクタの最新モデルは、1.0GHzのクアッドコアプロセッサとVIA製の最新チップ「VX11H MSP」を搭載する「EPIA-P910」。DirectX 11に対応する「VIA Chrome 640」メディアプロセッサを内包し、1,080pのフルHD解像度でもCPUに負荷をかけることなく滑らかなメディアタイトルの再生を可能にする。さらに高性能HD音声コーデック「VIA Vinyl VT2021」を搭載し、24bit/192kHzのハイレゾ音源にも対応可能だ。
また、豊富な拡張性も大きな魅力で、最大8GBのDDR3 1,333MHzメモリに対応するほか、映像出力にHDMI、D-Sub、LVDSを装備。インターフェイスはUSB3.0×2、USB2.0×6、LPC×1、SMBus×1などを備え、PS/2やオーディオジャックなどにも対応する。
広帯域の拡張ポートをはじめ、最新構成のインターフェイス群を備える。リアのI/OポートもギガビットLAN×1、USB3.0×2、HDMI×1、D-Sub×1とかなり充実している |
こちらはもう1つのVIA製プロセッサ採用Pico-ITXボード「EPIA-P900」。1.0GHz動作の「Eden X2+VH900H」を搭載、HDMIやLVDS、ギガビットLANを備える |
組込み向けに出荷される、Pico-ITXフォームファクタ搭載の小型PC。ヒートシンク筐体を採用し、広範な温度拡張に対応したモデルもラインナップする |
文: GDM編集部 絵踏 一
Embedded Technology 2013: http://www2.jasa.or.jp/et/ET2013/