2014.06.05 01:10 更新
2014.06.04 取材
注目度急上昇メーカー、Phanteks(本社:オランダ)が実に興味深いPCケースを持ち込んだ。バックパネルを付け替えることで、MicroATXとMini-ITX計2枚のマザーボードが同時搭載できる「Enthoo Mini XL」だ。同社CEOが熱く語る自信作は日本国内登場も近い。
Phanteksといえば以前検証を行った「Enthoo Primo Ultimate Chassis」のインパクトが未だ強い。DIY水冷構築に特化された内部設計は、他に類を見ない秀作として世界中のエンスージアストに受け入れられた。新興メーカーの第1弾としては完成度の高いモデルであった一方で、容赦ない巨大なボディは決して万人にお勧めできるものではなかった。
そんなPhanteksの次なる一手「Enthoo Mini XL」は、対応フォームファクタMicroATXのタワー型PCケースだ。
スケジュール通りなら8月にも国内市場に登場する「Enthoo Mini XL」(予価未定) | |
右側がCEOのJESSON TANG氏、左側がプロダクトマネージャーのBoon Tuoh Khor氏。Boon氏は製品のデザインを担当する重要人物だ |
ミニタワーと言い切れないのは、W260×D480×H550mmの外形寸法。内部容積を大きくする事で、「Enthoo Primo Ultimate Chassis」さながら、本格的なDIY水冷に必要なスペースを優先的に確保している。これだけあからさまに水冷向けに設計されたPCケースは珍しい。
ほぼ製品版の「Enthoo Mini XL」には、大型ラジエターを天井にマウント。なおリザーバーが設置されている箇所は、通常2段構造のHDDケージがレイアウトされている |
なおDIY水冷に最適化された設計だけが特徴ではない。「Enthoo Mini XL」はゆとりの内部容積を生かし、リアプレートを交換する事で、MicroATXマザーボードに加え、その上部にMini-ITXマザーボードを同時に搭載する事ができるのだ。
リアパネルを付け替えることで、デュアルマザーボード仕様に。なおMini-ITX用の電源ユニットは、SFX規格を用意する必要がある |
ギミックの数では間違いなくトップクラスのMicroATX対応PCケース。紹介しきれない仕掛けの数々は、公開済みのプロモーションビデオを是非ご覧頂きたい。
文: GDM編集部 松枝 清顕
Phanteks: http://www.phanteks.com/