2014.06.05 04:49 更新
2014.06.05 取材
東芝との合併を経て、新たにOCZ Storage Solutionsとして船出した同社は、昨年の南港展覧館から今年はより台北の中心地に近いGRAND HYATT TAIPEIのプライベートルームにブースを構えていた。SSD市場に影響を与える可能性がある新モデルの登場も告知するなど、なかなか興味深い内容となったレポートをお届けしよう。
まず直近で発売される新製品として紹介されたのが、PCI-Express2.0(x8)対応SSD「RevoDrive 350」シリーズだ。NANDフラッシュには東芝製19nm MLCを採用。合わせてコントローラにはLSI「SandForce SF2282」×4とVCA 2.0を搭載する。
PCI-Express2.0(x8)対応SSD「RevoDrive 350」シリーズはもうすぐ国内に到着予定。販売価格が気になるところだ |
シーケンシャル読込最大1,800MB/sec、書込最大1,700MB/sec、シーケンシャル読込最大135,000 IOPS、書込最大140,000 IOPSの高速転送を実現するが、さらにブースではRAID環境を構築したデモを公開していた。なお、発売は早ければ今月中の予定。
エルミタではお馴染み(今回はコメントのみ)のJohnny Preston氏によれば「36度前後で動作させると、非常に高いパフォーマンスを発揮する。ただしケース内のエアフローには気をつけてほしい」とのこと。RAIDモードでは非常に高速な数値を計測していた |
ちなみに「RevoDrive 350」は、現在エルミタ編集部で鋭意検証作業中。近日中に、その卓越したパフォーマンスをお伝えする予定だ。
次に紹介するのが、2.5インチSSDの最新モデル「Vector 180」。東芝製19nmプロセスMLC NANDを採用する「Vector 150」の姉妹モデルで、新たに東芝製「A19nm」プロセスMLC NANDを採用(コントローラはオールインハウスの「Barefoot3 M00」)。「Vector 150」より、約20%ほどコストカットすることができたパフォーマンスモデルとなる。こちらの登場は7月末を予定している。
東芝製「A19nm」プロセスMLC NANDを採用する2.5インチSSDの最新モデル「Vector 180」 |
さらにもうひとつ。今回実機の展示はなかったものの、メインストリーム向けで東芝製TLC NANDを採用する新モデルを準備中だという。同社でExective Vice Presidentを務めるAlex Mei氏によると「TLC NANDを採用する安い他社製のSSDと価格競争できる、コストパフォーマンスを追及したモデルになる」とのことで、ネーミングも「Vector」や「Vertex」シリーズのどちらかになるとしていた。発売は8月~9月予定だ。
Exective Vice Presidentを務めるAlex Mei氏。今年はGRAND HYATT TAIPEIで開催したOCZだったが、アットホームな雰囲気で取材もしやすかった |
そのほか、エンタープライズ向けの上位SSDで採用されるNANDも、順調に東芝製への切り替えが進んでいる。SAS対応製品は、東芝製にシフト。さらにM.2対応の製品については「Intelをはじめとした対応製品製品が少なく、いまだ普及しているとは言えないため、来年まで発売はない」といった話を聞くことができた。
文: GDM編集部 Tawashi
OCZ Storage Solutions: http://ocz.com/