2014.06.07 01:16 更新
2014.06.06 取材
世界最高峰の空冷機器メーカーNoctua(本社:オーストリア フッテンガッセ)は、例年通り多数のプロトタイプを持ち込んだ。中でも注目の「アシンメトリー」デザインモデルを中心に、新型クーラーの数々を紹介していこう。
「NH-D15」ベースにした「Asymmetrical 150mm D-type CPU Cooler」 |
「NH-U14S」をベースにした「Asymmetrical 150mm U-type CPU Cooler」 |
冷却性能にこだわるユーザーに人気の空冷機器メーカーNoctuaは、例年通り多くのプロトタイプモデルを持ち込んだ。その中でも注目したいのが、ヒートシンクの中央をベースプレートの真上から、マザーボード上側へと移動させた「アシンメトリーデザイン」を採用する「Asymmetrical 150mm U-type CPU Cooler」「Asymmetrical 150mm D-type CPU Cooler」だ。
ヒートパイプの曲げる角度を調整することで、左右非対称の「アシンメトリーデザイン」を実現した |
型番からも想像できるように、既存ハイエンドの「NH-U14S」と、フラッグシップ「NH-D15」をベースにしたモデル。ヒートパイプの位置を調整することで、一部のマザーボードで問題となっていたグラフィックカードへの干渉を抑えることができるようになった。
PCI-Express3.0(x16)スロットとの距離が近いMicroATXマザーボードでも、グラフィックカードとのクリアランスは十分に確保されている |
ただし、その分ヒートパイプの曲げ角度も大きくなることから、冷却性能への影響が気になるところ。そこで製品の解説をしてくれた同社の主要スタッフJakob Dellinger氏に尋ねてみたところ、「測定での差異は0.5℃前後と軽微。実際の運用ではほとんど問題にならないだろう」と回答。これまでのNoctua製ハイエンドクーラーでは周囲への干渉はあまり考慮されていなかったが、製品化の暁には扱いやすさにも優れる高冷却クーラーが誕生することになるだろう。なお販売は早ければ2015年初頭にも開始される予定だ。
ナビゲーターを努めてくれたのは、エルミタでおなじみのJakob Dellinger氏。難しい内容をなるべく平易な英語を使い、丁寧に解説してくれた |
また会場には省スペースPCに向けて、コンパクトCPUクーラーのプロトタイプも多数展示されていた。これらを画像でまとめて紹介しておこう。
92mmファン搭載モデルは、3U対応の「92mm D-typw 3U CPU Cooler」(画像左)と、スタンダードサイドフロー「92mm U-type CPU Cooler」の2種 |
高さ65mmのロープロファイルモデルはトップフローの「65mm Low Profile L-Type CPU Cooler」(画像左)と、デュアルファンのサイドフロー「65mm Low Profile U-Type CPU Cooler」(画像右)の2種 |
システムのエアフローを使って放熱を行う1U/2Uタイプのファンレスヒートシンクも用意されていた |
文: GDM編集部 池西 樹
Noctua: http://www.noctua.at