2014.06.07 03:27 更新
2014.06.07 取材
Noctua(本社:オーストリア フッテンガッセ)ブースに展示されていたCPUクーラーの第2弾。ヒートパイプの常識を変える新技術「Cube Base Heatpipes」を採用したプロトタイプモデルを紹介しよう。
空冷性能を追求するNoctuaが、新たな一手として持ち込んだのが、ヒートパイプと受熱ベースが一体化した「Cube Base Heatpipes」だ。
”Noctuaの頭脳”、Jakob Dellinger氏が手にしている棒こそ秘密兵器的存在の「Cube Base Heatpipes」だ |
「Cube Base Heatpipes」は、ヒートパイプの効率を低下させる要因となる「曲げ加工」が不要になるため、CPUの熱を放熱フィンへ移動させる際に生じるロスが軽減できる。さらに発熱の多い箇所に集中して実装できるため、同等サイズのヒートシンクと比較しても冷却性能を大きく引き上げることができるようになるという。
既存モデル「NH-U14S」に、「Cube Base Heatpipes」を実装したプロトタイプモデル |
その外観からややもするとシンプルに見えるかもしれない。しかし実際に受熱ベースを一体化したヒートパイプを作成するのは非常に高い工作精度が要求されるそうで、製品化にこぎつけるにはまだ時間が掛かりそうだ。これまでも焦らないものづくりで着実に進化を遂げてきたNoctua。気長にその登場を待つことにしよう。
プロトタイプモデルでは、標準ヒートパイプ×2、「Cube Base Heatpipes」×7の計9本のヒートパイプが放熱フィンを貫通していた |
文: GDM編集部 池西 樹
Noctua: http://www.noctua.at/