2014.10.06 13:08 更新
2014.10.06 取材
きわめて低コストにバランス駆動対応のヘッドホンアンプを自作できる「バランス出力専用設計ヘッドホンアンプキットでありやす!」(通称「ありやす」)が三月兎2号店で販売中だ。技術系サークル「fixer」さんが手がける製品で、価格は2,028円(税抜)とリーズナブル。
ノイズに強いバランス駆動のヘッドホンアンプを自作できる「ありやす」が発売中。電流バッファ「LME49600」を4基搭載するなど、シンプルながらスペック重視のモデルとして製作された |
先週から店頭販売が始まっている「ありやす」は、低コストでバランス駆動を実現するヘッドホンアンプキット。シングルエンド(アンバランス)出力を排除したバランス駆動特化の専用設計により、性能向上を実現したという。以前に同サークルから発売されたポータブルヘッドホンアンプキット「僕はクロストークが少ない」(通称「僕クロ」)と同様のコンセプトで、据え置きの性能向上版という立ち位置の製品だ。
そもそも一般的な3極ステレオプラグを使用するイヤホン(またはヘッドホン)はプラグ部分に共通の抵抗をもつことから、左右ユニットの信号が干渉する“逆相クロストーク”が発生する。この製品は、こうした現象が発生しないバランス駆動を手軽に体験できるという工作キット。アンバランス接続時に比べ、音像のクッキリした歯切れの良い音が楽しめるという。
“逆相クロストーク”の発生しない、シンプルなバランス駆動ポタアン「僕はクロストークが少ない」。新作の「ありやす」はその据え置き・性能向上版にあたる |
基板面積が広いこともあり、難易度は「はんだ初心者向け」(ショップ)とのこと。ちなみにバランス駆動専用のため、バランス対応イヤホンを用意するか、手持ちのイヤホンを改造する必要もある |
「低インピーダンスで高感度のインイヤーモニターやナル型イヤホンを確実に駆動できる」というハイスペック機。ただしバランス駆動特化の製品のため、使用するにはバランス対応のイヤホン・ヘッドホンを用意するか、イヤホンの改造が必要になることを覚えておこう。
また、別途用意する必要がある基板上パーツもあり、こちらは「秋月電子などで購入できる」(ショップ)とのこと。
オーディオバッファやオペアンプなどは別売り。近傍の秋月電子などで購入することができる |
文: GDM編集部 絵踏 一
三月兎2号店: https://www.gdm.or.jp/shop/usagi-2/
製品情報(fixer): http://fixerhpa.blog.fc2.com/blog-entry-275.html