2014.10.09 02:04 更新
2014.10.09 取材
TDK株式会社(本社:東京都港区)はCEATEC JAPAN 2014にて、スピントロニクス技術を応用した、次世代不揮発性メモリ「STT-MRAM」について、展示会では初となる実動デモを実施した。
「STT-MRAM」の実動デモの様子。標準的なNANDフラッシュに比べると、アクセス速度は約8倍~10倍高速だ |
次世代不揮発性メモリとして期待されている「STT-MRAM」の実動デモが、TDKブースで実施された。担当者によれば、展示会のような一般公開では初の試みということで、実用化に向けて大きな一歩を踏み出したことになる。
デモ機に取り付けられた「STT-MRAM」は製造プロセス90nm、容量は8Mbit |
「STT-MRAM」は、TDKが研究・開発をしている電荷および磁化制御技術「スピントロニクス」を応用。磁力によってデータを書き込むため、不揮発性ながら1~100nsという高速動作を実現し、モバイル端末のキャッシュメモリやHDDキャッシュなどの次世代メモリとして有望視されている。
「スピントロニクス」技術を応用することで、不揮発性ながら高速なアクセスを実現した |
ちなみに今回のデモは、製造プロセス90nm、容量8Mbit(1MB)の製品にて行われているが、NANDフラッシュとの比較では約8~10倍という高いパフォーマンスを実現していた。
文: GDM編集部 池西 樹
CEATEC JAPAN 2014: http://www.ceatec.com/ja/