バランス駆動の据え置きアンプをポタアンサイズに。最高難度の工作キット

バランス駆動アンプを安価に自作するキットの最新版。今度はハイスペックモデルの性能をポータブルレベルの基板に詰め込んだ、難易度最高の“鬼畜”なキットになっている

先月末からサンプル基板の展示が始まっていた、バランス駆動アンプの工作キット「キチクロZ」の店頭販売がスタートしている。発売前から腕自慢のエンスー向けにも話題になっており、同店では通販・店頭ともに早々と完売してしまった。

製品は技術系サークル「fixer」さんによる、「バランス出力専用設計ヘッドホンアンプキットでありやす！」（通称「ありやす」）や「僕はクロストークが少ない」（通称「僕クロ」）の兄弟機にあたる工作キット。シングルエンド（アンバランス）出力を排除したバランス駆動特化の設計により、左右ユニットの信号が干渉する“逆相クロストーク”が発生しないアンプを手頃な価格で自作できる。

こちらは先行展示が行われていたサンプル基板（製品版では一部変更アリ）。シリーズ中で最高難易度ながら、「実は最も追加購入パーツが少ない」（オペアンプ「LME49600」が別途必要）という特長もあるらしい

ちなみに今回のモデルは、スペック重視の据え置きモデル「ありやす」の性能をポータブルモデル「僕クロ」規模の小型基板に収めたもので、難易度は段違い。面実装部品を多用した“鬼畜レベル”の難易度で、同店では「ラスボス」と形容している。ハンダ超上級者の腕試しとしても面白い製品だ。

文： GDM編集部 絵踏 一
三月兎2号店： https://www.gdm.or.jp/shop/usagi-2/
製品情報（fixer）： http://fixerhpa.blog.fc2.com/blog-entry-288.html