2014.11.30 00:00 更新
2014.11.29 取材
株式会社サイコム(本社:埼玉県八潮市)は2014年11月29日(土)、アキバナビスペース(所在地:東京都千代田区外神田3-1-6ブローウインド秋葉原ビル1F)にて同社初となる独自イベント「Sycom Real Collection」を開催した。30日(日)までの2日間にわたって開催されるこのイベント、会場にはサイコムが誇るハイスペックPCが一同に集結。一般ユーザーには難しい、技ありなマシンの数々は一見の価値アリだ。
初日の29日(土)はあいにくの雨模様ながら、会場のアキバナビスペースには多数のユーザーが詰めかけた。イベントは30日(日)までの2日間で、最終日は終日晴天が見込まれている |
自作のプロたちが集うBTOカスタマー・サイコムが、今週末のアキバで初の独自イベントを開催。会場には同社の主力モデルがズラリと並べられ、自作派目線で組み上げられたハイスペックPCの数々に触れることができる。
実際に挙動を試すことができるのはもちろん、常駐するスタッフが語る構成パーツのこだわりや、組込みの技術は聞いているだけでも面白い。単なる自作代行ではない、サイコムならではの提案が盛り込まれた“夢の自作PC”をその目で確かめてみよう。
会場ではサイコム代表取締役の河野孝史氏をはじめ、同社の主力スタッフから詳細な解説を聞くことができる。また、入り口では会場付近で配られるチケットで参加できる、ハズレなしの抽選会も行列を作っていた |
イベントに行ったなら、会場最奥の「静音PC比較体験コーナー」に足を運んでおこう。サイコムが提案する、極まった静音仕様PCの出来栄えをその耳でチェックできる |
フロアの両サイドにPCを並べた会場で一際注目を浴びていたのが、最奥に設置された「静音PC比較体験コーナー」だ。フロア奥に足を向けると、ヤマハ製だという防音ブースがドドンと鎮座している。
内部にはオールNoctua製の冷却機構を採用する極静音モデル「Silent-Master Pro Z97」と、GTX 980搭載のデュアル水冷マシン「G-Master Hydro-GK3」を設置。ハイレベルな遮音空間にて、極まった静音PCの挙動をその耳で確かめることができる。
2畳半の防音ブース内には、以前詳細レビューをお届けした超静音モデル「Silent-Master Pro Z97」を設置。マシンにはすでに各種ベンチマークがインストール済みで、2台の間にセットされたマイクが動作音を拾っている。いざデュアル水冷モデルとの違いを聞き比べてみよう | |
耳で聞き比べるのが一番だが、分かりやすい指標として騒音レベルも表示。ささやき声レベルの超静音で動作しているのが分かる。なお、ブース内の模様は会場入口のディスプレイでモニターされており、それを見た試遊希望者が続々現れていた |
何気なくデュアル水冷モデルの展示に混じっていたのは、Fractal Designの最新ミドルタワー「Define R5」。サイコムでは単体発売前から採用モデルの受注受付を開始するため、一足早くゲットすることも可能だ |
サイコムの主力モデルの1つである、CPU&GPUをデュアル水冷仕様とした「G-Master Hydro」シリーズコーナーでは、Fractal Designの最新静音ケース「Define R5」採用モデルが展示されていた。静音派に熱い支持を受ける鉄板シリーズの最新作とあって、発売前から注目度は高い。
なお、サイコムでは製品版にはないマグネット式の防塵フィルターを標準装備して出荷されるという。ホコリの侵入防止という本来の役目に加え、製品の見栄えをさらに向上させるという狙いもあるようだ。
拡張性とメンテナンス性を強化、フロントとサイドを高密度吸音材でカバーする静音仕様のミドルタワー。展示モデルはCPUに加え、GTX 980も水冷化した“デュアル水冷”仕様だ | |
サイコムが出荷時に標準装備を予定している、マグネット固定の防塵フィルター。現在は試作品の状態だが、出荷時には寸法などを最適化したものが装着される |
一般ユーザーにはハードルが高く、なかなか手の伸びないフル水冷マシンの試作機も登場。ミドルタワーの「Obsidian 450D」にコンパクトに詰め込まれた、組込みの妙も注目だ |
会場入り口で注目を集めていた、参考出展のフル水冷マシンも要チェック。「将来的に、是非とも製品ラインナップに加えたい」とスタッフが熱く語る試作機で、現在製品化を検討中という。CPU用水冷ヘッドはEK Water Blocks製、ラジエターにHWLabsのBlack Iceシリーズ、リザーバーなどにSwiftech製品を採用した本格構成、それらをミドルタワーのCORSAIR「Obsidian 450D」に詰め込んでいる。
自作好きなら誰もが一度は憧れるフル水冷だが、ハードルの高さが難点。ここはサイコムによる製品化に期待したいところだ。
エンスーの夢、漢のロマンとあって構成はウルトラハイエンド。グラフィックスはGTX TITANをSLI構成で搭載している |
「静音PC比較コーナー」で静音デモも体験できる、“究極の静音モデル”「Silent-Master Pro Z97」。CPUクーラーからケースファンに至るまでをNoctua製品で統一したほか、グラフィックスや電源ユニットもセミファンレスモデルが採用されている | |
こちらはMicroATX対応のビッグキューブCORSAIR「Air 240」を採用するゲーミングモデル。以前詳細レビューをお届けした、CORSAIR公認コラボモデル「G-Master Vengeance」の小型モデルだ | |
ケースにBitFenix「PRODIGY」を採用する「G-Master Cutlass3-ITX」。コンパクトながら、GIGABYTE「GV-N970G1 GAMING-4GD」を呑み込んでいる | 3DCGやCAD、映像編集などプロ向けのワークステーションも展示。こちらはX99環境にQuadro K4000を搭載した水冷マシン「Lepton WS2400X99」 |
文: GDM編集部 絵踏 一
株式会社サイコム: http://www.sycom.co.jp/