2015.03.12 20:00 更新
2015.03.10 取材
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社(本社:東京都台東区)は2015年3月10日、都内某所にて「MSIゲーミングノートブックPC 新製品発表会 2015春」を開催。Cherry茶軸採用のモンスターノート「GT80 2QE Titan SLI」や、NVIDIAの新ミドルレンジGPU GeForce GTX 960M/950M搭載モデルをメディア向けに公開した。
NVIDIA GeForce GTX 980MをSLI構成で搭載する「GT80 2QE Titan SLI」。デスクトップ顔負けの4画面表示もラクにこなすことができる |
今回の発表会で最も広いスペースを占有していたのが、世界初のメカニカルキーボード搭載ゲーミングノートPC「GT80 2QE Titan SLI」だ。キースイッチには、ゲーミングキーボードでは定番のCherry MX茶軸が採用され、これまでのノートPCとは一線を画す、軽快なキータッチを実現。さらに赤色LEDで発光するギミックや、「WASD+ESC」キー向けの交換用キーキャップも付属されるなど、デザインにもこだわった作りは如何にもMSIらしい仕上がりといえる。
W456×D330×H49mm、重量約4.5kgの超弩級ノートPC。メカニカルキーボードを搭載しているため、厚みを抑えるのが特に難しかったとのこと |
パフォーマンス面も充実しており、CPUはCore i7-4720HQ、グラフィックスチップにはNVIDIA GeForce GTX 980M GDDR5 8GBをSLI構成で搭載。さらに128GBのM.2 SSDをRAID 0構成とした「Super RAID」や、Killer製ギガビットLANとIEEE 802.11ac無線LANを組み合わせた「Killer Double Shot」を採用し、ハイエンドデスクトップPCと比較しても全く遜色ない。
標準的なメカニカルキーボードと同じ打鍵感を実現したキーボード。「WASD+ESC」キー向けにはゴールドのオリジナルキーキャップが付属する |
価格は税込約50万円と高価ながら、プレスリリース直後から問い合わせが多数あるということで、ユーザーの注目度はかなり高いようだ。なお茶軸モデル以外の予定は今のところないが、要望が多ければ、赤軸などその他の製品化も検討するとのこと。
赤色LEDが内蔵されたキースイッチ。標準的なCherry茶軸のため、市販のキーキャップも装着できそうだ | キーボード右のスライドパッドは、「NUM LOCK」をタッチするとテンキーとして利用できる |
解説セッションではエムエスアイコンピュータージャパン株式会社三好 正行氏によって、NVIDIAの新ミドルレンジGPU搭載モデルが紹介された |
また発表会の冒頭では、エムエスアイコンピュータージャパン株式会社三好 正行氏によって、3月13日より発売が開始されるNVIDIAの最新モバイル向けGPU GeForce GTX960M/950Mを搭載したゲーミングノートPCがお披露目。新筐体を採用した「GE62 2QD/GE72 2QD」シリーズをはじめ、既存筐体を流用したスタンダードモデル「GE60 2Qx/GE70 2Qx」や、エントリーモデル「GP60 2Qx/GP70 2Qx」など多数のラインナップが揃い、幅広いニーズに対応する。また会場には多数のゲストが駆け付け、MSIの新作ノートPCの発表を祝福した。
冒頭挨拶のため登壇したエムエスアイコンピュータージャパン株式会社社長Brian Kung氏 | 株式会社アユート 代表取締役社長渡辺 慎一氏 |
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 ITプロダクト推進本部 ナショナルアカウント営業部村中 恒夫氏 | 株式会社マイルストーン 流通事業部 部長代理西潟 良祐氏 |
15.6インチ液晶を採用するミドルレンジモデル「GE62 2QD」シリーズ。GeForce GTX 960MのフルHDモデルの他、GeForce GTX 970Mを搭載する4K(3,840×2,160ドット)モデルもラインナップされる |
新GPU搭載モデルで、最も注目の製品が新設計筐体を採用する「GE62 2QD」「GE72 2QD」だ。CPUはCore i7-4720HQ、グラフィックスチップにはNVIDIA GeForce GTX 960Mが採用され、優れたゲーミング性能を実現。さらに4K/60HzやフルHD/120Hzに対応するminiDisplayPortを搭載しており、対応ディスプレイを用意すれば、超高解像度・高リフレッシュレート環境によるゲームプレイを楽しむことができる。
右側面にはUSB2.0×1、SDカードリーダ×1、DVDスーパーマルチドライブを搭載 | 左側面にはUSB3.0×3、HDMI×1、miniDisplayPort×1、ヘッドホン出力×1、マイク入力×1、ギガビットLAN×1が用意される |
またデュアルファンと、CPU/GPUを結ぶサーマルブリッジで構成される「デュアルエグゾーストシステム」により、高負荷時でも効率的な冷却が可能。本体上部には冷却ファンの回転数を強制的に引き上げる「CoolerBoostボタン」も実装されるなど、安定性にも配慮した。
ヘアライン加工を施したつや消し仕上げの天板部には、バックライトを内蔵した「DragonArmy」のロゴがデザイン |
その他、使用状況に応じてCPU/GPUの動作モードを選択できる「SHIFT」、立体音響が楽しめる「DYNAUDIO」、インピーダンスヘッドホンもサポートする「Audio Boost2」、カラーバックライト付SteelSeries製キーボードなどのゲーマー向け機能を備える。
15.6インチ液晶の「GE62 2QD」は、フルHD(GeForce GTX 960M)モデルと4K(GeForce GTX 970M)モデルが用意され、外形寸法はW383×D260×H27mm、重量2.4kg、市場想定売価は税込190,000円前後と240,000円前後。
17.3インチ液晶を採用する「GE72 2QD」は、フルHD対応のGeForce GTX 960Mモデルのみ |
17.3インチ液晶の「GE72 2QD」はフルHD(GeForce GTX 960M)のみ用意され、外形寸法はW419×D280×H29mm、重量2.7kg、市場想定売価は税込200,000円前後。なお液晶サイズとGPU以外のスペックは全モデル共通で、メモリはDDR3L 8GB、ストレージは128GB SSDと7,200rpmの1TB HDDで、光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブを標準装備。ネットワークはIEEE 802.11ac無線LAN、Bluetooth 4.0、Killer E2200ギガビットLANを搭載する。
両モデルとも底面部には3Wのサブウーファーを搭載。2W出力の4基のスピーカーと合わせて高音質サウンドを楽しむことができる |
既存モデルをベースにGPUをアップデートしたミドルレンジ「GE60」。液晶サイズは15.6インチで、17.3インチモデルの「GE70」も用意される |
「GE60/GE70」シリーズは、既存モデルをベースにGPUをGeForce GTX 960M/950Mに変更したスタンダードモデル。液晶サイズは前者が15.6インチ、後者が17.3インチで、CPUはCore i7-4720HQまたはCore i5-4210Hを搭載。メモリはDDR3L 8GB、ストレージは最大128GBのmSATA SSDと、7,200rpmの1TB HDDに対応する。市場想定売価は税込150,000円前後から190,000円前後。
エントリー向け「GP60」もGPUアップデートモデルが追加。液晶サイズは15.6インチで、こちらも17.3インチモデルの「GP70」が用意される |
「GP60/GP70」シリーズは、GPUにGeForce 940Mを搭載するエントリーモデル。液晶サイズは前者が15.6インチ、後者が17.3インチで、CPUはCore i5-4210Hを搭載。メモリはDDR3L 8GB、ストレージは最大128GBのmSATA SSDと、7,200rpmの1TB HDDに対応する。市場想定売価は税込130,000円前後から150,000円前後。
発表会で新たにリリースされた製品の機能対応表。「GE62/GE72」を筆頭に多彩なラインアップが揃う | |
今回発表された製品はいずれも3月13日より発売開始。これに合わせて最高10,000円分のJCBギフトカードがキャッシュバックされる「MSIハイスペックノートPC新生活応援キャンペーン」もスタートする |
NVIDIAのワークステーション向けGPU Quadro K2200Mを搭載した「WT72」 |
展示ブースの片隅にはQuadro K2200Mを搭載する17.3インチフルHDワークステーションノート「WT72」が展示されていた。発表会当日の朝に急遽到着した製品で、詳細は未定ながら「GT72」ベースのかなりハイスペックな構成になるとのこと。MSIではワークステーションノートにも力を入れていることから、今後の展開に期待したい。
ハイエンドゲーミングノート「GT72」をベースにしたモデルで、展示機ではCPUにCore i7-4720HQを搭載していた |
文: GDM編集部 池西 樹
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社: http://jp.msi.com/