2015.04.08 00:00 更新
2015.04.08 取材
Thermaltake, Ltd.(本社:台湾)国内正規代理店の株式会社アスク(本社:東京都千代田区)は2015年4月7日、都内某所においてメディア向けに「Thermaltake製品戦略・新製品発表会」を開催。これから発売が開始される新作静音ケース中心に、その模様を早速お届けしていこう。
「Core」シリーズとは打って変わって、静音性を重視したという新作ミドルタワー「Mute F51」。担当者によればプレス向けに披露されるのは日本が初めてという |
フロントメッシュ構造や水冷用ラジエターへの対応を謳う「Core」シリーズで、高冷却ケースとして確固たる地位を確立したThermaltake。次なる一手として用意したのが静音志向の新作ミドルタワー「Mute F51」だ。台湾本社から来日したAccount Manager Ian Hsieh氏自らがFractal Designを強く意識したと語る製品で、フロント部には肉厚の遮音材を装着した開閉式パネルを搭載。さらに両サイドやトップにも遮音材が貼り付けられており、ケース内部の音漏れをシャットアウトする。
厚手の開閉式フロントパネルには遮音材が埋め込まれている | |
サイドパネルにも遮音材が貼り付けられ、ケース内部の音漏れをシャットアウト。マグネット式のダストフィルターを備えた通気孔も用意され、高冷却仕様へのカスタマイズにも対応する |
静音志向ながら冷却性能にもこだわり、ノイズの影響が少ないリアやボトム部はエアフローを重視した開口設計。さらに着脱式のトップパネルを外せば120mm×4または140mm×3の冷却ファンや大型ラジエターに対応。サイドパネルにも開閉式の通気孔が用意され、高冷却仕様へカスタマイズできるのも大きなポイントとなるだろう。
トップの遮音パネルは着脱式。取り外せば冷却ファンの他、大型の水冷ラジエターを搭載することもできる |
今回の展示品はサンプルのため仕様変更の可能性もあるが、ドライブベイレイアウトは5.25インチオープンベイ×2、3.5インチシャドウベイ×6で、ドライブベイはハンドスクリューで着脱可能。発売は6月に開催される「COMPUTEX TAIPEI 2015」とほぼ同時に開始され、市場想定売価は13,000円前後を予定している。
ドライブベイはハンドスクリューで着脱できるモジュラー式を採用 | 広く通気孔が設けられたリア部。水冷用ホース穴も用意され、DIY式水冷にも対応する |
E-ATXフォームファクタに対応するモンスターCube型ケース「Core X9」のホワイトモデル |
高い冷却能力をアピールする「Core」シリーズからは、フラッグシップモデル「Core X9」の新色ホワイトが新たに登場。E-ATXマザーボードを横置きで収納できるモンスターCube型ケースで、本体サイズはW380×D640×H502mm。ロングサイズのグラフィックスカードはもちろん、480mmの超大型ラジエターもラクラク搭載することができる。
美しい塗装と巨大なサイズにより、とても印象的な雰囲気を醸し出すホワイトモデル。発売が非常に楽しみなモデルだ |
国内発売は5月中を予定しており、価格はブラックモデルと同等かやや高い程度に抑えたいとのこと。また「Core X9」に合わせて、ホワイトカラーの水冷ラジエターも準備中。こちらは国内発売や価格は未定ということだが、トータルコーディネイトを考えると、ぜひとも発売して欲しいアイテムだ。なお「Core X9」の詳細についてはこちらのレビューに詳しいので合わせて参照いただきたい。
ホワイトカラーの水冷用ラジエターも準備中。冷却ファンにはラジエター向け「Riing」シリーズをマウント | Thermaltakeでは、ASUSとのコラボレーションにより、STRIXシリーズ専用の水冷ヘッドもラインナップ |
また会場には「Core」シリーズの最大の特徴である、スタックデザインを生かした作品例が多数展示。準備に前日の真夜中までかかったという、力の入った作品を画像で紹介しておこう。
こちらは「Core X2」のスタック作品例。準備中には水冷液が漏れ出すなどのハプニングもあり、会場設営には真夜中までかかったという | |
「Core X1」のスタック作品例。とてもMini-ITX対応ケースとは思えない迫力のある外観だ | |
4,000円台というコストパフォーマンスが魅力の「Core V1」なら、スタック環境も手軽に実現できる |
Thermaltakeでは、コラボレーション企画として著名Modder 7名による「CaseMODコンテスト」を4月15日より開始。優勝者の作品は「COMPUTEX TAIPEI 2015」にてブース展示される |
取り付けの容易さと優れたパフォーマンスから、PCの冷却手法として定着した感のあるオールインワン水冷。一方で、自分で組み立てるDIY水冷については、未だ難しいという印象が強いのが現状だ。Thermaltakeでは、このハードルを下げるべく“Modder”を中心としたエンスージアストとのコラボレーションを展開。コンテストなどの実施や作品の紹介により、水冷を含めたDIYの楽しさを再認識してもらうとともに、初心者が積極的に質問できるフォーラムなどの運営を進めて行くとしている。
会場には「Batman The Dark Knigth」をモチーフにした「Core V51」ベースのMODケースが展示されていた | |
ケース内部には液晶ディスプレイが内蔵され、動画再生のデモが行われていた |
最後に、「Level 10」の外観デザインを受け継いだ、外付けHDDケースなど、会場に展示されていた小物系を画像でまとめて紹介しておこう。
文: GDM編集部 池西 樹
株式会社アスク: http://www.ask-corp.jp/
Thermaltake, Ltd.: http://www.thermaltake.com/