2015.04.16 11:29 更新
2015.04.16 取材
25年前にセガから発売された、往年の人気携帯ゲーム機「ゲームギア」の液晶パネルを換装できる改造用基板「GGLCD」の店頭デモが三月兎2号店で始まっている。既存の環境から大きく画質を向上させることができるアイテムで、入荷は4月下旬から5月上旬の予定。予価は税込9,480円だ。
かつて遊んだユーザーは「これがゲームギアの画質!?」と驚くこと請け合い。液晶パネルをTFT化する改造用基板「GGLCD」の店頭デモが開始、近く販売もスタートする |
1990年にセガから発売された、携帯型ゲーム機「ゲームギア」の液晶パネルをTFT液晶に換装するための改造用基板。ゲームギアといえば、当時任天堂「ゲームボーイ」の対抗として全世界で1,043万台(競合では最も善戦)を売り上げた、根強い人気を誇るハードだ。ただし搭載するSTN液晶パネルは経年劣化により著しく視認性が悪化するほか、ゲームによっては残像が目立つなど難点も多かった。
近く発売される「GGLCD」は、既存のSTN液晶からTFT液晶に“リプレイス”することで、視認性や応答速度を向上させようというもの。技術系サークル「NX Labs」のNorix氏が手がける同人ハードウェアで、台湾CHIMEI社製の液晶モジュール「LQ035NC111」(320xRGBx240)に換装することができる。
液晶パネル換装による画質の向上は歴然。「比較するとまるでハメコミ画像みたい」(ショップ)と、まるで別物に変身する。純正の「TVチューナーパック」や本体の画面コントラストVRは使用できなくなるものの、往年のゲームギアユーザーを歓喜させる抜群の換装効果が期待できる。
また、「おまけ機能」として、アナログVGA(31kHz)もしくはアナログRGB(15kHz)による画面出力(店頭デモで実施)も可能だ。
既存の液晶パネルを取り出して、周辺パーツと一緒に置き換える必要があるため難易度は高め。発売から25年が経過していることから、液漏れしている電解コンデンサも換装必須だ |
なお製作したNorix氏によれば、アクリルパネルが比較的簡単に取り外せることから、ゲームギアの後期バージョン「1ASIC」の使用を推奨している。また、液晶パネル以外に蛍光管や蛍光管発光回路を合わせて除去、場合によっては本体ケースの一部加工や、さらに経年劣化した電解コンデンサの換装がほぼ必須になることから「中~上級者向け」(ショップ)となる。
発売は4月下旬から5月上旬の予定で、予約受付けなどは特に行わない方針。予価は冒頭の通り、税込9,480円だ。
店頭では通常の画面表示と同時にアナログ出力するデモも実施。実際に既存モデルと並べての画質比較も行う予定で、こちらはただいま準備中だ |
文: GDM編集部 絵踏 一
製品情報(NX Labs): http://gglcd.bufsiz.jp/
三月兎2号店: https://www.gdm.or.jp/shop/usagi-2/