2015.06.03 02:25 更新
2015.06.03 取材
昨年の「COMPUTEX」では、目玉となる新製品が用意できなかったCooler Master(本社:台湾)。その沈黙を破り、今年は新型ミドルタワーPCケース「MasterCase 5」シリーズを披露した。「FreeForm™ Modular System」により、カスタマイズが前提で設計された自信作をご紹介しよう。
Cooler Masterが満を持して投入するのは、自由なレイアウトとオプション・キットによりカスタマイズを可能とする「MasterCase 5」シリーズだ。
ミドルタワーにカテゴライズされる「MasterCase 5」は、ちょうど「CM 690 III」程度の価格帯を担い、2015年後半のリリースに向け、現在さらなる開発が重ねられている。よって現時点では、まだコンセプトモデルの域にあるワケだが、すでに完成度は高い状態にあった。
一見よくあるミドルタワーPCケースだが、豊富なオプションキットを用意することで、何通りものパターンによりオリジナルPCケースを作る事ができる。
まずベースとなるのが「MasterCase 5」で、「FreeForm Modularity System」により、フロントパネルやトップパネル、さらに内部の構成パーツまで、あらゆる部品が取り外し可能。オプションで単体発売が予定される各パーツを必要に応じて買い揃える事で、シャドウベイの数を増やしたり、外装デザインを変更したりと、自由にカスタマイズしたPCケースを作り上げる事ができる。
「MasterCase 5」は、PCケースを構成するパーツの多くが取り外し可能。”付け替え”を前提に設計されているため、静音志向や高エアフロー仕様など自由にカスタマイズができる |
また、予め上位モデルとしてカスタマイズされた「MasterCase Pro 5」も用意。トップパネルの追加や、シャドウベイおよび標準搭載される冷却ファンの数も多く、約3,000円程度の価格差で発売が予定されている。
ベーシック「MasterCase 5」(左)と、ひとつ上位に位置する「MasterCase Pro 5」(右) |
ベースモデルの主要スペックは、外形寸法がW235×D548×H512mm。素材はスチールとプラスチック製で、対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITX。ドライブベイは、5.25インチオープンベイ×2、3.5インチシャドウベイ×2、2.5インチシャドウベイ×2+2で、拡張スロットは7段。
冷却ファンレイアウトは、フロント120/140mm×2(140mm×1標準)、リア120/140mm×1(14-mm×1標準)、トップ120/140mm×2で、ラジエターはフロント120/140/240/280mm、リア120/140mmをサポート。
各種有効スペースは、グラフィックスカードが最大412mm(HDDケージ装着時は296mm)、電源ユニットが最大200mm、CPUクーラーが最大高さ190mmまで。
オプションパーツの入手性など、クリアしなければならない課題もありつつ、自由なレイアウトが楽しめるコンセプトは魅力的だ |
文: GDM編集部 松枝 清顕
Cooler Master Technology Inc.: http://apac.coolermaster.com/jp/