2015.06.03 10:44 更新
2015.06.03 取材
どこもかしこも“世界初”を謳うモデルが居並ぶCOMPUTEX会場にて、ASUSTeKブースに設置されていた、CPUすら搭載していない「ASUS Thor Demo Board」なるデモマシンにも世界初の機能が。どうやら唯一アクセスできるリアパネルに秘密があるようだ。
ASUSブースで発見、ものすごく簡素な佇まいのマザーボードの名前は「ASUS Thor Demo Board」。アクリルボックスに入った文字通り展示用のサンプルボードで、唯一リアパネルだけがアクセスできるようになっている |
アクリルボックスに収められていた「ASUS Thor Demo Board」は、あくまで展示用に用意されたサンプルボード。基板上には必要最小限のものしか実装されず、その一方でフルデジタルの電源回路やオーディオの分離基板など、トピックの機能が分かりやすくアピールされている。
実際に展示機で触れる部分といえば、繰り抜かれたリアパネルだけ。ただしこのリアパネルに搭載されている、「Reversible USB2.0」ポートこそASUSTeKが“世界初”を謳う機能なのだ。
リアパネル中央に搭載されている「Reversible USB2.0」ポート。いわゆるどっちにも挿せるUSB2.0ポートで、通常のポートより上下サイズが大きいことが分かる |
その名の通り、どちら向きでも挿せるUSB2.0ポート(Type-A)。これまで機器側でリバーシブル仕様のコネクタを用意していたモデルはあったものの、マザーボードにオンボード実装されるのは世界初というワケだ。
仕組みは簡単、端子の上下に接点を備え、どちら向きでも認識できるようになっている。その分ポートの上下サイズはやや大きめになっているが、どちらが便利かは言わずもがな。USB3.1(Type-C)のような便利さが既存規格でも利用できる。
通常のUSB2.0機器を、端子の向きを気にせず挿せる便利ポート。マシンの背面に手を回して挿す場合には、特に恩恵が大きそうだ |
いかにもコンセプトモデルに搭載されそうな機能ながら、実際にIntel Z97 Expressマザーボード「Z97-K/USB3.1」に搭載され、すでに製品化されている。「Reversible USB2.0」を1ポート備えたスタンダードモデルだが、こちらの国内向け発売は未定。正直(USB規格ではなくなるものの)すべてのポートがリバーシブル仕様でもいい気がする。
唯一にして世界初の「Reversible USB2.0」搭載マザーボードとして製品化された「Z97-K/USB3.1」。もっとたくさんの“どっちでもポート”を積んでいてもいい気がします |
文: GDM編集部 絵踏 一
ASUSTeK Computer Inc.: http://www.asus.com/