2015.06.04 04:19 更新
2015.06.03 取材
Antec(本社:アメリカ カリフォルニア州)のブースでは、先に紹介したフラッグシップ「S10」の他にも、ミドルタワーPCケース「P9」を披露。いつ発売されても不思議ではないプロトタイプをご覧に入れよう。
昨日、AntecブースからフラッグシップPCケース「S10」をお届けしたが、今日はスタンダードミドルタワーPCケースの新作「P9」をご覧頂こう。
外観はいかにもAntecらしい、余分な装飾のないフラットデザインを採用。Performanceシリーズの血統を受け継ぐ、設置場所や用途を選ばないスタイルが特徴だ。とはいえ細部を観察すると、イマドキ流行の機構を備え、量産体制へのGoサインを待つばかりといった完成度だった。
「P9」の内部構造。5.25インチオープンベイ×3、2.5/3.5インチ共用シャドウベイ×8を備え、ケージタイプのシャドウベイは上下分割で着脱に対応する |
標準状態では密閉型の静音志向であることは間違いない。しかしトップパネル部を密閉するフタを開放すると、120mm×3基または140mm×2基の冷却ファンが増設可能になり、一気に高エアフロースタイルに性格を変える。
通常密閉されているトップパネルは、簡単に開放が可能。240/280/360mmサイズのラジエターも設置ができるようになる、まさにハイブリッド仕様。防塵フィルタ付きカバーも装着される |
近ごろのミドルタワーPCケースでは、この手の機構は採用例が多く、あんなモデルやこんなモデルを思い浮かべた人もいるだろう。比較的単純なギミックながら、コストが跳ね上がるというほどではない。しかしながらインパクトは強く、ユーザー側の都合もいいことから、今後も採用例は増えるだろう。
サイドパネルは音漏れを防止する遮音パネル仕様。フロント防塵フィルタは上下2枚を備え、側面からスライド着脱ができるようになっている |
対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITX。拡張スロットは全8段。トップ部以外の冷却ファンは、フロント120mm×2、リア120mm×1で、フロント部には240mmサイズラジエターの搭載に対応。
グラフィックスカード搭載スペースは380mmで、シャドウベイユニットを取り外せば、最大430mmに拡大。フロントトップのアクセスポートは、USB3.0×2、USB2.0×2、音声入出力端子で、ファンコントローラーを2つ装備する。
文: GDM編集部 松枝 清顕
Antec: http://www.antec.com/