2015.06.04 03:20 更新
2015.06.04 取材
ThermaltakeのゲーミングブランドTt eSPORTSブースで発見。スペースキーをあたかもポインティングデバイスのように使う、新機軸のメカニカルキーボード「Poseidon Z Touch by SmartBar」が面白い。現在鋭意開発中、新たに装備した“SmartBar”とは一体なんだろう?
「Poseidon Z Illuminated」をベースとした、認定青軸搭載のメカニカルキーボード。一見普通のキーボードにしか見えないが、いったいどこに“SmartBar”を実装しているのだろうか |
特別な追加機構の見当たらない「Poseidon Z Touch by SmartBar」は、一見すると普通のメカニカルキーボードと変わらないように思える。ベースになっているのは国内向けにも販売されている「Poseidon Z Illuminated」なのだが、その最大のトピックはスペースキーに隠されていた。
Thermaltakeが“SmartBar”と称するこのスペースキーは特別製で、なんとキートップがタッチセンサーになっている。できる限りマウスを使わずキーボードのみで操作を完結させようというコンセプトで、その実現のためスペースキーをポインティングデバイスに仕立てあげようというものだ。
同様のコンセプトを実現する手法としては、タッチパッドやトラックパッドが一般的で、中にはトラックボールを実装したモデルもあった。従来のキーボードデザインを維持したまま(追加デバイスを実装せず)これをやろうとした結果、Thermaltakeはまったく新しいアプローチを試す気になったらしい。
“SmartBar”とは、ズバリタッチセンサー搭載スペースキーのこと。横長に広がるキートップをポインティングデバイスとして採用、キーボードのみでの操作を目指す。日本語配列の場合、領域が狭くなりそうな点が気がかりだ |
この“SmartBar”は通常のキー入力時にはスペースキーにしかならないが、Fnキーなどホットキーとの組み合わせでタッチセンサーとして動作する仕組み。キートップを3つの「Zone」に分割、それぞれにソフトウェア上から機能割り当てが可能で、ホットキーとタッチ・スワイプ動作を組み合わせ、画面のスクロールやズームなどを可能にする。マクロ専用のホットキーと同時押しすることで、マクロキーとして動作させることもできる。
ただし完全なるコンセプトモデルとあって、現状では肝心のカーソル操作ができないなど、まだまだ開発中のデバイスといった印象。慣れない内はマウスに手を伸ばしたほうが早そうな気もするが、スペースキーとタッチセンサーの融合というコンセプトは面白い。「今後も鋭意開発を続けていく」と担当者が語るこのキーボード、今後どのように仕上がっていくのか注目しよう。
専用のソフトウェア上から設定し、オンボードメモリに保存する仕組み。マクロキーとしての活用も可能だが、カーソル操作が出来るかどうかで使い勝手が大きく変わりそう |
文: GDM編集部 絵踏 一
Thermaltake, Ltd.: http://www.thermaltake.com/
Tt eSPORTS: http://jp.ttesports.com/