2015.06.04 12:23 更新
2015.06.04 取材
今年も近隣ホテルの一室でプライベートブースを構えるPhanteks(本社:オランダ)から、シリーズ待望のPCケースが登場。3mm厚のアルミニウムを使う重厚なミドルタワー「Enthoo EVOLV ATX」をご紹介しよう。
昨年はMicroATXケース「Enthoo EVOLV」をご紹介したエンスージアスト向けPCメーカー Phanteksは、待望となるATX対応モデル「Enthoo EVOLV ATX」を披露した。
Phanteks看板シリーズ「Enthoo EVOLV」は、Mini-ITX対応「Enthoo EVOLV ITX」と、詳細レビューをお届けしたMicroATX対応「Enthoo EVOLV」の2モデル体制であった。マイクロ、ミニというチョイスはPhanteksらしいところだが、やはりATXミドルタワーのラインナップ追加は「待望」となるだろう。
既存「Enthoo EVOLVシリーズの設計を踏襲した「Enthoo EVOLV ATX」 |
外観スタイルは既存2モデルのデザインを踏襲される。3mm厚アルミニウム外装パネルを採用し、サイドパネルにはリア面に蝶番を設け、フロントパネルはジェラコンキャッチによるワンタッチ着脱が可能。組み込みのし易さとメンテナンス性の高さは健在だ。またフロントパネル内部には全面を覆う着脱式のダストフィルターが装備されている。
両翼を広げるかのように開く両サイドパネル。フロントダストフィルターを取り外すと、標準装備品の140mm口径ファン2基が確認できる。なおフロントパネルトップ部のカバー内に隠されたアクセスポートには、USB3.0×2、音声入出力端子、さらにResetスイッチを装備 |
ドライブベイレイアウトは、必要数だけを固定して使用する専用HDDブラケット式を採用。ツールフリーのトレイ式シャドウベイも2段用意される。またマザーボードトレイ裏面には、2つの2.5インチシャドウベイプレートを用意。スペック表には、3.5インチ×8(5x included)、2.5インチ×3(2x included)と記載されている。
3.5インチシャドウベイは必要な分だけ背面ネジ固定。合理的な設計思想は、Phanteks最大の特徴でもある |
冷却機構の特徴として、トップ部に着脱式の冷却ファンブラケットを用意。120mm口径なら3基、140mm口径なら2基が搭載可能で、最大360mmサイズのラジエターがマウント可能。その他フロント部は120mm×3または140mm×2で、ラジエターは最大360mmサイズまで。リアは120/140mm×1で、140mmサイズラジエターまで固定ができる。なお冷却ファンの回転数を一括制御するお馴染み「PWM Fan hub」も標準で装備されるようだ。
その他、前後にリザーバータンク搭載スペースを設け、ポンプ設置用台座も装備。得意のケーブルマネジメント機構は「Hook-N-Loop cable ties」により、シリーズ共通で配線がし易い。
外形寸法はW235×D510×H495mm、重量は10.2kg。対応フォームファクタはE-ATX(W264mmまで)、ATX、MicroATX、Mini-ITX。グラフィックスカード搭載スペースは最大420mmをサポート。電源ユニットは奥行き318mmまで、CPUクーラーは高さ194mmまでそれぞれサポートされる。
気になる国内発売について、順調にいけば6月下旬にも店頭に並び、市場想定売価は税抜26,800円程度が予定されているという。カラーバリエーションは展示品の「ANTHRACITE GRAY」(型番:PH-ES515E_AG)と、「 SATIN BLACK」(型番:PH-ES515E_BK)の2色。
文: GDM編集部 松枝 清顕
Phanteks: http://www.phanteks.com/