2015.06.05 03:56 更新
2015.06.05 取材
スカイスクレーパーのごとく、毎年たくさんのPCケースが”立ち並ぶ”SilverStone(本社:台湾)ブース。ここで見つけたのは、共通シャーシを採用しつつ、明確なコンセプトにより3種類のモデルに切り分けたMicroATX対応ミニタワーPCケースだ。
コンシューマ向けの華やかな「RAVEN X」(型番:RVX01)に比べ、やや地味ながら堅実なMicroATX対応ミニタワーをご紹介しよう。
SilverStoneブースに並べられた3台のミニタワーPCケースは、共通シャーシを採用。外観デザインを変え、明確なコンセプトに沿った内部構造により、それぞれの用途に見合った設計が興味深い。
ご存じTemjinシリーズに属する「TJ08-PRO」は、3台の中で最もSilverStoneらしい外観といえるだろう。
Temjin-Premium tower「TJ08-PRO」 |
フロントパネルは質感を重視したアルミニウム製。通気孔仕様のメッシュ部中央はエンブレムで装飾され、Temjinシリーズ共通のデザインが採用されている。
スチール製のボディは外観同色のブラック塗装で、フロントトップ部に用意されたアクセスポートには、USB3.1 Type-Cを備え、イマドキ仕様であることがさりげなくアピールされている。
ドライブベイは5.25インチオープンベイ×1段で、下部には2.5/3.5インチ共用シャドウベイ×2段を装備。さらにボトム部にも2.5/3.5インチ共用シャドウベイ×2段、マザーボードトレイ部にもSSD搭載用トレイが用意されている。
フロントにAir Penetrator(AP181)180mm口径ファンを標準装備した高エアフロー志向。トップ部にはUSB3.1 Type-C端子を備える |
冷却ファンレイアウトは、フロント180mm(Air Penetrator AP181標準 600/900/1,200rpm)×1基+120mm×1基、または120/140mm×2基で、最大280mmサイズラジエターが搭載可能。トップ部は120mm×2基で、240mmサイズラジエターに対応。リア120mm×1基にもラジエターが搭載できる。
外形寸法はW212×D430×H435mmで、想定売価は現時点100ドル程度。発売は第3四半期頃。
Precision-High value「PS07-E」 |
「PS07-E」は、静音志向モデル。フロントドアおよびトップパネル部には吸音材が貼り付けられ、内部からの音漏れを最小限に押さえ込もうという作戦。外観デザインも密閉型で、いかにもそれらしい。なお素材はプラスチックパネルとスチール製シャーシで構成。
フロントドア内部と外せるトップパネル内部には吸音材を装備。防音効果が期待できる |
冷却ファンレイアウトは、フロント120mm×2基(1,200rpm標準)、または180mm×1基と120mm×1基、または120/140mm×2基で、最大280mmサイズラジエターが搭載可能。トップ部は120mm×2基で、240mmサイズラジエターに対応。リア120mm×1基にもラジエターが搭載できる。
外形寸法はW212×D444×H450mmで、想定売価は現時点100ドル以下。発売は第3四半期頃。
CS Series-Case for storage「CS380」 |
家庭用サーバー等の用途が想定される「CS380」は、ロック機構付き開閉ドアを採用。ストレージ収納力は秀逸で、5.25インチオープンベイ×1段(2.5/3.5インチシャドウベイとして利用可能)をはじめ、フロントアクセスでSAS/SATAホットスワップに対応する、2.5/3.5インチシャドウベイが上下に各4段ずつ装備される。
冷却ファンはフロント80/92mm×2基(1,200rpm標準)、トップ120mm×2基で、240mmサイズラジエターに対応。リア120mm×1基にもラジエターが搭載できる。
ストレージ収納力とSAS/SATAホットスワップベイを採用。小規模サーバー用途が想定されている |
外形寸法はW212×D444×H435mm。なお唯一内部がスチール素材ママで色塗装が施されていない理由は、電磁波によるデータの読み書きエラーを防止する観点からだとか。想定売価は現時点150ドル程度。発売は第3四半期頃。
文: GDM編集部 松枝 清顕
SilverStone Technology: http://www.silverstonetek.com/