2015.06.11 00:00 更新
2015.06.11 取材
編集部からお届けする「COMPUTEX TAIPEI 2015」レポートも間もなくフィナーレ。冷却機器関連ではおそらく最後になるであろう今回は、CRYORIG(本社:台湾)ブースより、”扇風機”搭載の新型水冷クーラーから、カラーコーディネートができるCPUクーラーのドレスアップカバーなど一気にご紹介しよう。
日本国内市場でもじわじわと支持者を増やすCRYORIG。「COMPUTEX TAIPEI 2015」の模様は同社Webサイトでも細かく紹介されている |
CRYORIGは「COMPUTEX」に合わせ、多数の新製品を用意した。超ロープロファイルタイプ「C7」もそのひとつ。
5月27日付プレスリリースでも紹介済みの「C7」は、Intelの純正CPUクーラーとほぼ同等となる、全高53mmに抑えたトップフロータイプ。担当者によると「Noctua「NH-L9x65」を意識した」という。
「C7」は「NH-L9x65」が対抗馬。空冷最強メーカーNoctuaをライバルと挙げるメーカーは多い非常に多く、CRYORIGブース以外からも同様の声が聞かれた |
「NH-L9x65」よりも12mm低く設計しつつ、φ6mmヒートパイプ4本をヒートシンク内部に実装。受熱ベースからの熱を放熱フィンへ素早く拡散させる役割を果たす。なお搭載される冷却ファンは92mm口径、回転数は600~2,500rpmのPWM対応で、静音性の高さも特徴とされる。ちなみに国内市場での発売も予定され、想定売価は5,000円前後を目指す。
ブースの案内役は、Thermalright出身のSteve Shen氏(Head of Sales&Marketing) |
エントリークラスのサイドフロー型「M9」シリーズは、Intel LGA115x向けの「M9i」と、AMD Socketシリーズ向けの「M9A」で構成される。銅製ヒートパイプは3本を使用し、近頃は選択肢の多いナロータイプヒートシンクを採用する。
おそらく普及価格帯を狙った、スタンダードサイドフローの「M9」シリーズ。3本のヒートパイプと受熱ベースは、腐食防止のニッケルコーティングが施されている |
拡張スロットやメモリスロット、ヒートシンクなどカラフルなモデルが多いマザーボードに合わせ、CPUクーラー用のドレスアップパーツが登場。「Custom Mod Cover For R1」も全色展示されていた。
マザーボードに実装されるパーツの配色に合わせて全6色が用意されるドレスアップパーツ「Custom Mod Cover For R1」。デュアルタワーヒートシンク用に2個1セットでパッケージされている |
5月19日付で発表された「Custom Mod Cover For R1」は、ハイエンドサイドフローCPUクーラー「R1 Universal/Ultimate」用に装着するカバーで、レッド/オレンジ/グリーン/ブルー/ブラック/ホワイトの全6色を用意。ブラックとホワイト以外は光沢のあるメタリック調に仕上げられている。
6月2日付リリースで既報のCRYORIG初のオールインワン水冷ユニット「A」シリーズも実機が展示されていた。
圧倒的シェアを誇るAsetek製OEMの「A」シリーズ。とにもかくにもウォーターブロック上に搭載された”扇風機”の存在が目をひく |
最大の特徴は、ウォーターブロック上に搭載された冷却ファンの存在だ。CRYORIGが現在特許出願中という新機軸で、70mm口径ファンには3,000rpmの表記。CPUソケット周辺にエアフローを発生させる事で、メモリやグラフィックスカードなど各種コンポーネントを冷却させる事ができる。なかなかのアイデアだが、上下角度調整には対応せず、付け替えによりエアフロー方向を変える事ができる。
ウォーターブロック上の70mm口径ファン有無による、周辺温度の違いを示すサーマルデモではその効果がハッキリと現れている。公称値では10℃以上の温度低下にも期待できるそうで、製品寿命に大きく貢献してくれるだろう |
文: GDM編集部 松枝 清顕
CRYORIG: http://www.cryorig.com/