2015.06.18 04:00 更新
2015.06.18 取材
株式会社マウスコンピューター(本社:東京都千代田区)は2015年6月17日、都内においてWindows Phone 8.1 Updateを搭載したSIMロックフリースマートフォン「MADOSMA Q501」の製品説明会を開催した。本日からいよいよ出荷が開始される、国内向け初のWindows Phone 8.1搭載スマートフォンとはどんな端末なのだろうか?
直販サイトの予約は即日完売、アキバ店頭でも予約受付けが行われていたWindows Phone 8.1スマホ「MADOSMA Q501」がいよいよ18日より発売開始される |
国内市場で初めてとなる、Windows Phone 8.1搭載スマートフォン「MADOSMA Q501」がマウスコンピューターから発売される。海外ではAndroidとiOSに続く第三極のモバイルプラットフォームとして注目を集めているWindows Phone端末ながら、現状の日本におけるシェアは皆無。国内におけるWindows Phoneスマートフォン自体、2011年発売の前世代機「Windows Phone IS12T」以来となる、久しぶりの登場だ。
製品説明を行う同社代表取締役社長の小松永門氏。「MADOSMA」は同社における異種端末ではなく、ラインナップを補完する“キーデバイス”であると語る |
その沈黙を破ったのがBTOメーカーであるマウスコンピューターとあって、意外に思う向きもあるかもしれない。ただし同社代表取締役社長の小松 永門氏によれば、「これは特殊な位置付けの製品ではない」という。ブランド名の「MADOSMA(マドスマ)」は「“窓(Windows)”を通して人とPCを繋げる」というコンセプトが込められており、「もっとPCを使うためのキーデバイス」として開発された。
スマートフォンプラットフォームでは存在感のないWindows Phoneながら、Windowsデバイスは国内で7,500万台が使用されている。そこでPCとも親和性の高い、Windows Phoneの可能性に着目した |
そもそもマイクロソフトアカウントでPCと紐付けられるWindows Phone OSはPCとの親和性が高く、Officeを搭載するなどビジネス向けのメリットも大きい。同社は昨年以降Windowsタブレットなどのモバイルデバイスを積極的に投入しているが、その“Windowsエコシステム”のラストピースが「MADOSMA」というワケだ。
2014年にWindowsタブレットを発売して以降、モバイル製品の開発を加速させてきたマウスコンピューター。「MADOSMA」の登場により、すべてのデバイスがシームレスに繋がるエコシステムの形成を目指したという |
国内市場初となるWindows Phone 8.1 Update搭載スマホ「MADOSMA Q501」。ツボを押さえた仕様と手頃な価格設定を追求、税抜29,800円で18日から発売される |
そして18日より発売が開始される「MADOSMA Q501」とは、Windows Phone 8.1 Updateを搭載したSIMロックフリーのスマートフォンだ。国内向けの主要LTEバンドに対応したミドルレンジスペックの端末で、Windows Phoneスマートフォンの切り込み隊長に相応しい仕様になっている。
「慎重に価格設定を調整した」とあって、端末価格は税抜29,800円とお手頃。海外製端末にありがちな不自然な日本語フォントなどを一掃すべく、マイクロソフトの協力を得たローカライズにも注力されている。また、脱着式のバッテリーや保護フィルムの同梱など、国内市場のニーズを意識して製品仕様がまとめられたという。
Windowsファミリーの末弟として、Officeにも標準対応。パッケージには「日本人向けには必須」として、保護フィルムなどのアクセサリも同梱される |
主なスペックは、ディスプレイが1,280×720ドットの5インチIPS液晶、プロセッサはクアッドコア動作のSnapdragon 410(MSM8916/1.2GHz)、メモリ1GB、ストレージ8GBを実装。コンシューマ向けには必須となる外部ストレージ(microSDXC最大128GB)にも対応する。そのほか、通信規格はLTE Cat 4のバンド1(2,100MHz)/3(1,800Mhz)/19(800MHz)に対応。詳細はプレスリリースを参照のこと。
コンシューマ向けのパールホワイトのほか、法人向けにブラックをラインナップ。主要LTEバンドをサポートしたSIMフリー仕様で、バッテリーも市場ニーズに応え脱着式が採用された |
会場に1機だけ持ち込まれていた、現在試験中のWindows 10インストール版。発売後のアップデートはあるのだろうか? |
会場には、「MADOSMA Q501」にWindows 10テクニカルプレビュー版をインストールしたデモ機も参考展示されていた。5月のマイクロソフトイベント「de:code」や「COMPUTEX TAIPEI 2015」にも出展されたもので、現在正式対応を前向きに検討中だという。
また、Windows 10プリインストールの新製品についても現在開発が進められており、こちらは「できればWindows 10が発売される頃にご紹介したい」とのこと。スペックなどで差別化され、「MADOSMA Q501」とは併売される予定だ。
さらに今後はPCサポートのノウハウを活かした初心者向け保証の「安心パック」や、別売りのカバーケースなどオプションの充実も計画中らしい。こちらは続報に期待しよう。
文: GDM編集部 絵踏 一
株式会社マウスコンピューター: http://www.mouse-jp.co.jp/