2015.09.16 12:50 更新
2015.09.16 取材
Cooler Master Technology(本社:台湾)は2015年9月15日、都内某所にてメディア向け「Cooler Master 新製品発表会」を開催。新型PCケース「MasterCase 5」シリーズおよび今後のブランド戦略についての解説が行われた。
新型PCケース「MasterCase 5」シリーズの発表に先立ち、Cooler Masterで日本のアカウントマネージャーを務める関智之氏から、開発に至った経緯やコンセプトの解説が行われた。
冒頭、Cooler Master創業者であるRoger Lin氏の「類似品を発売しあう風潮が、私を革新へと駆り立てる」という言葉を紹介。創業以来「ATCS」や「STACKER」、「COSMOS」といった独創的な製品を手掛けてきたが、ここ最近は競合のライバル企業を意識した製品作りにより、ユーザー視点から外れていた点を反省。この1年間は「モノづくりの原点に立ち返る決意」から、新製品の開発に取り組んでいたという。
セッションの進行役はCooler Masterの日本アカウントマネージャー関智之氏 | Cooler Masterが手掛けてきた数々のヒットモデル。「MasterCase」シリーズもその系譜に連なることができるだろうか |
そこで「もっと自由に、人々が楽しいと感じる製品を作りたい」という信念のもと、新らしいスローガン「Make It Yours」を掲げることに。製品化するにあたり、世界中から著名なPCケースModderや、ゲームデザイナーといったパワーユーザーらを開発チームに加え「MasterConcept」を作り上げたという。
新スローガン「Make It Yours」。あえて日本語に訳すなら「あなた自身の手で完成させてください」(関氏)という意味 | |
「MasterConcept」に基づいて構築したデザイン「MasterCase」シリーズは、社外から著名な“Maker”(作り手)達を招聘。かれらの意見が多く反映されている | MasterCaseシリーズの基本コンセプト |
そんなCooler Masterが満を持して投入するのが、自由なレイアウトとオプション・キットによりカスタマイズを可能とする「MasterCase 5」シリーズだ。フロントやトップの各種パネルや内蔵ドライブベイ、クーリングブラケットなど、あらゆるコンポーネントが取り外しできる「FreeFormモジュラーシステム」を採用。オプションパーツを必要に応じて加えることで、自由にカスタマイズできる。
FreeFormモジュラーシステム採用の「MasterCase 5」は、各種オプション品が搭載される前のベースモデルとなる | |
内蔵ドライブベイオプションを追加した「MasterCase 5」も展示されていた | |
マザーボードトレイ裏面スペース。ケーブルマネジメント機構も充実 | 拡張スロットは全7段。冷却ファンは120 / 140mm口径×1基で、標準では140mmが1基搭載されている |
なお、アクリルウィンドウサイドパネル、水冷用ラジエターブラケット付きトップカバー、3ベイHDDキットなどを追加した上位モデル「MasterCase Pro 5」も同時に発売される。最初からフルオプションという欲張りなユーザーは、こちらを選択するといいだろう。
フルオプションの上位モデル「MasterCase Pro 5」 | |
トップパネルの違い。「MasterCase 5」(左)と水冷用ラジエターが装着可能な「MasterCase Pro 5」(右) |
そのほか、基本スペックは共通で、I/OポートはUSB3.0×2、HDオーディオ。本体サイズは、W235×D460×H460mm、CPUクーラーは全高190mmまで、グラフィックスカードは3.5インチケージありで296mm、なしの場合には412mmまでサポートされる。その他、詳細スペックについては、15日付けリリースを参照のこと。
I/Oポート周り。Type-Cコネクタの採用は見送られたが、このあたりもオプション品が用意される可能性が高い | 国内市場ではまず「MasterCase 5」と「MasterCase Pro 5」が18日(金)から発売される |
また、本社ProductManagerのColin Chen氏によると、最上位モデル「MasterCase MAKER 5」が年明けQ1発売予定として用意されているとのこと。同時に静音志向のユーザーに好まれそうなフラットデザインのフロントパネルオプションも発売するとしていた。
「MasterCase MAKER 5」は日本のユーザーが好きそうな静音モデルのため、なるべく早めに投入したい(Colin Chen氏)と語ってくれた |
さらに、同じく本社ProductManagerのRick Chen氏によると、将来的にはMicroATXモデルやMini-ITXモデルも準備しているとのこと。もちろんケースサイズに関係なく使用できる内蔵ドライブベイオプションなどは、どのモデルでも利用できるよう「汎用性を持たせている」としていた。
おそらく発売されるであろうMicroATXモデルやMini-ITXモデルでも、オプションパーツは流用できるようになる(Rick Chen氏)という | |
ちなみにオプションパーツはTSUKUMO eX.6FのPCケースフロアで専用の展示販売コーナーが設置される事が決まっている | |
自ら手に取り、オプションパーツを選択。必要に応じてカスタマイズする事ができる |
文: GDM編集部 Tawashi
Cooler Master Technology Inc.: http://www.coolermaster.co.jp/