2015.10.08 18:32 更新
2015.10.08 取材
ウェアラブルデバイスというとリストバンド型が主流だが、「CEATEC JAPAN 2015」ではシューズ型、指輪型、メガネ型など一風変わったデバイスが展示。ここではそれらをまとめて紹介していこう。
ソール部分に4つのセンサーを内蔵する「次世代センサーシューズ」 |
富士通ブースでは参考出品として、シューズ型ウェアラブルデバイス「次世代センサーシューズ」が展示。ソール部分に、加速度、ジャイロ、圧力、曲がりの4つのセンサーを内蔵し、移動距離や運動強度などを測定可能。さらにBluetooth機能でスマートフォンと連携すれば、移動した道筋を地図上に表示することができるというもの。
スマートフォンのGPS機能と連携すれば、ルート情報の表示も可能。今後は小型化や耐衝撃性などの問題を解消していく必要があるとのこと |
同社からそのまま販売する計画はないものの、シューズメーカーとの協力により「早ければ来年中にも製品化を進めたい」という。重量や充電方法などクリアするべき課題はあるが、外出時には必ず身に付けるものだけに、製品化されればスマートにヘルスデータを取得できる有望なアイテムとなるだろう。
モーションセンサーが内蔵された「指輪型ウェアラブルデバイス」。ヘッドマウントディスプレイを組み合わせれば、両手がふさがっている状態でもマニュアルの確認やメモの記載が可能になる |
また文字入力などもできる「指輪型ウェアラブルデバイス」も展示。こちらはモーションセンサが内蔵され、指の動きを感知して数字や文字の入力が可能。さらにNFCリーダー機能によるタグの読み取りにも対応する。
本体横のボタンを押しながら指を動かすことで、ジェスチャー操作を認識させることができる |
整備メンテナンスやインフラ点検のような業務向け製品で、現状ではコンシューマ向けの販売予定はなし。当面はヘッドマウントディスプレイなどを組み合わせ、フリーハンドのマニュアル確認システムなどを構築。作業効率と正確性を向上できる統合システムとして導入を進める予定とのこと。
アルプス電気と株式会社16Labが共同開発した指輪型デバイス「OZON」 |
アルプス電気はコンシューマ向けの指輪型デバイス「OZON」を発表。株式会社16Labとの共同開発製品で、モーションセンサー、Bluetooth通信モジュール、バイブレータ、NFCモジュール、バッテリを統合。ジェスチャーコントロールによる家電やPCの操作の他、メール・電話の着信アラート、電子鍵機能、決済機能などを備える。
ブースでは、ジェスチャー認証による電子決済のデモが行われていた |
充電はワイヤレス給電方式が採用され、約5時間の充電で2日間の連続駆動が可能。また内径側には金属アレルギー対策のため、腐食に強い削り出しのチタンを採用する。発売については2015年中に予約を開始し、2016年には量産出荷される予定だ。
充電はワイヤレス給電方式を採用。常に身に付けるアイテムということで、連続駆動時間にはこだわったという |
アルプス電気ブースでは、JINSブランドとの共同開発によるメガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME」もお披露目。フレーム部にはJINS独自の「三点式眼電位センシングセンサー」が搭載され、「疲れ」や「眠気」を可視化することができる。
メガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME」。フレームの鼻が当たる部分に実装された「三点式眼電位センシングセンサー」を使い、「疲れ」や「眠気」を可視化する |
さらにセルの先端部分には6軸加速度センサーが内蔵され、運動量や消費カロリー、ボディバランスなどの生体ログを取得できる。
文: GDM編集部 池西 樹
CEATEC JAPAN 2015: http://www.ceatec.com/ja/