2015.10.26 00:01 更新
2015.10.26 取材
自作派たちの周りで発掘された、懐かしのPCパーツを紹介する「懐かしのPCパーツ図鑑」。記念すべき第1回目に登場するのは、IntelのSlot 1対応CPU「Pentium II 350MHz」だ。紹介してくれるのは、TSUKUMO eX.のベテランスタッフ Sさん。なんと、ショップの倉庫から発見されたというから驚きだ。
自宅をあされば何かしら見つかりそうですが、思うところあり、店舗の倉庫を探してみました。というのも、棚の一番上にずっと放置されている薄汚れた段ボール箱の存在が気になっていたので。そこで中身を確認したところ、案の定、面白い物が出てきましたよ。それが今回ご紹介する「Pentium II 350MHz」です。
TSUKUMO eX.の倉庫から発掘された「Pentium II 350MHz」 |
このファミコンのカセットのようなSlot 1形状が懐かしいですね。当時のPentium IIといえば非常に価格の高いハイエンドCPUで、たしか「Pentium II 350MHz」は発売時のバルク版で約100,000円ほどはしたと記憶しています。もちろん当時学生の身分だった私に買えるわけもなく、その後に登場した廉価版「Celeron 300A」に飛びついた事が思い出されます。
現在の見慣れたソケット形状ではなく、「Slot 1」と呼ばれるスロットに挿し込んで使用 |
S-specを確認するとSL2SFと記載されています。Pentium IIでもDeschutesコアを採用した後期型で、FSBが100MHzになったモデルですね。FSB 66MHz動作のKlamathコアから進化した当時の最新版でした。そういえば、FSBを66MHzから100MHzにマスク(絶縁)してオーバークロックなんてことも流行りましたね。また、悪い奴がいたもので、「Pentium II 266MHz」を「Pentium II 400MHz」にしたリマーク品なんてものも出回り、ちょっとした騒ぎにもなりましたっけ。
「Pentium Pro」には無かった“with MMX Technology”を追加したのがPentium IIの大きな特徴だった |
しかし、なんでこんな古いCPUがあったのかなぁ。TSUKUMO eX.のオープンは2000年11月なので、「Pentium II 350MHz」の発売からはだいぶ時間が経っています。誰かの私物だったのかもしれません。当店もそれなりに、いろいろとあったわけですが、時代の荒波に揉まれつつここまで保管してあったことは感慨深いですね。
ヒートシンクと銅版、小型クーラーで構成される冷却機構。手に持つと、独特の重量感がある。トップ部分にはモデルナンバーやS-specが記載されている |
文: GDM編集部 Tawashi
TSUKUMO eX.: https://www.gdm.or.jp/shop/tsukumoex/
Intel Corporation: http://www.intel.com/