2015.11.05 10:00 更新
2015.11.05 取材
11月3日付け取材記事にて一報をお届けした、古きよき秋葉原の面影を残す電子部品パーツの老舗「鈴商」の閉店告知。突然の発表に、編集部にも惜しまれる声が多数寄せられている。閉店の裏には、やはり付近の大規模再開発が関係しているのだろうか。そこで閉店の理由を直接「鈴商」の社員に聞いた。
古き良き秋葉原の面影を残す電子部品パーツ店「鈴商」が、11月29日(日)をもって実店舗の営業を終える。12月からは通信販売のみの販売形態で姿を変えるワケだが、突然とも言える閉店告知に、秋葉原の業界関係者からは驚きとともに、惜しまれる声が少なくない。そこで今回は「鈴商」の社員に閉店の理由を直接聞いてみることにした。
取材に応じてくれた「熟年社員」によると、11月いっぱいで賃貸契約が満了になるのを機に、更新しない事を決めたという。今後は「鈴商」のWebサイトの告知通り通販のみとし、店舗を移転しての営業はないとのこと。言葉少ない「熟年社員」からは、閉店の理由は”特にない”ように聞こえる。
なお「鈴商」が入る「外神田ビル」は、現在でも4階フロアが「テナント募集中」。どうやら一部で噂があった近隣で進む外神田1丁目エリアの大規模再開発とは関係がなさそうだ。
「鈴商」がテナントとして入る「外神田ビル」。現在でも4階部分はテナント募集中の貼り紙があった。「取り壊す予定はないはずだが詳細は知らない」という |
「まぁここらが潮時だろう」。最後にそうつぶやいた熟年社員の言葉が、昔とは違う「秋葉原」で生き残ることの難しさと、時代の流れの早さを感じさせる。
古きよき秋葉原の面影を残す「鈴商」の営業日は、残り3週間あまりだ。
文: GDM編集部 Tawashi / 松枝 清顕
有限会社鈴商: http://www.suzushoweb.com/