2015.11.30 00:01 更新
2015.11.30 取材
自作派たちの周りで発掘された、懐かしのPCパーツを紹介する「懐かしのPCパーツ図鑑」。6回目に登場するのは、某ベテランスタッフ氏の自宅から発掘された「T-ZONEミナミ / Apple館の特価チラシ」(1998年版)。眺めているだけで時間を忘れる懐かしさ。17年前のアキバへいざ出発だ。
なにか懐かしのPCパーツはないかなぁとゴソゴソ漁っていたら、古いマザーボードの外装パッケージに挟まっていたのがコレ。本来はPCパーツを持ってくればいいのでしょうが、それはまたの機会。まずは、見てください。「T-ZONEミナミ/Apple館の特価チラシ」が面白いんです。キャンペーン期間から予想するに、おそらくは今から17年前。1998年冬のチラシだと思われます。
偶然発見された1998年当時の「T-ZONEミナミ/Apple館の特価チラシ」 | |
iMacは「Power PC G3/233MHz」搭載モデル。T-ZONEといえば、Apple関連製品の取り扱いにも強かった | 当時ですら古いかもしれないが、発売当時は世界最小・最軽量の謳い文句で登場し話題となった「Palm Top PC110」。搭載CPUは「i486SX/33MHz」 |
とにかく、掲載されている製品はどれも懐かしいものばかりですが、まず目についたのがアクセスマップ。当時のT-ZONE系列ショップが記載されています。
「T-ZONEミナミ」ですが、これは現在の「ドン・キホーテ秋葉原店」(2004年8月オープン)の場所ですね。今では「AKB48劇場」(2005年12月オープン)があるなど秋葉原のランドマーク的なビルですが、当時は地下1階、地上8階ぶち抜きで全てPC関連のフロアが入っていました。
秋葉原だけで5店舗を展開していたT-ZONE系列のショップ。「少年たちがバスケやってましたね」。駅前の広場(現在の秋葉原ダイビルとUDX)も懐かしい |
ちなみに、道路を挟んだ隣は「T-ZONE Apple館」で、今ではTSUKUMO eX.(2000年11月オープン)の黒ビルとして有名です。先日紹介されていた「株式会社亜土電子工業」の看板記事でも触れられていた「T-ZONEアップグレードギャラリー」もありますね。なお、「T-ZONEミナミ」は2002年5月に閉店(閉店時の名称は「T-ZONE.秋葉原本店」)。その後、お向かいの「T-ZONE AKIBA PLACE」(現在はエクセルシオールカフェ秋葉原)に移転しました。
こちらは現在の様子。「T-ZONE.秋葉原本店」閉店後はラオックスが運営する巨大ゲーム専門店「アソビットシティ(AsoBitCity)」(2002年10月オープン)が誕生したが、わずか1年半ほどで閉店している |
掲載製品を見てみましょう。カラフルな表面も気になりますが、やはり裏面のPCパーツです。CPUはAMD「K6-2 300MHz」や「Pentium II 350MHz」が売っています。マザーボードはASUS「P2B-F」やAbit「BH6」などの名機に混ざって、今思い出したSOYOなんてメーカーもありました。
HDDは特に時代の進化を感じるカテゴリー。容量4.3GBのIBM「DTTA-350430」が19,980円、3.2GBのQuantum「FB-EX3.2AT」が15,480円。念のため、2015年で20,000円払うと4,000GBのHDDを買ってもお釣りがきます。
HDDやCPUはまだしもPCケースはよく分からないメーカーが。メモリはSDRAM世代 | |
OSは「Windows 98 アップグレード」と「Microsoft Plus!98 日本語版」だ | 液晶ディスプレイは憧れの存在。NANAOやSONYのブラウン管トリニトロンディスプレイも高価だった |
まだまだあります、YAMAHAのCD-RWドライブ「CRW4260t-VK」。初のCD-R 4倍速書き込みに対応したという事で「ちょー速いじゃんか!」と当時の自分も買うかどうか非常に悩みました。やっぱり内蔵ドライブはSCSI接続だよねと、友人に自慢した記憶があります。
IomegaのZipドライブ(SCSI)が気になる人も多いはず。CD-Rが普及するまでの間、大容量メディアが使えるドライブとして人気があった |
グラフィックスカードも懐かしい。当時大ヒットした3Dfx製GPU「Voodoo Banshee」搭載の「3D Blaster Banshee PCI 16MB」。若い自作ユーザーさんはピンとこないかもしれませんが、当時のCreative製グラフィックスカードといえば、ちょっとプレミアムな印象。ちょうど今でいうELSA的なポジションでした。
その隣のDIAMOND「VIPER V550」は、GeForceの前世代GPUとなる「RIVA TNT」搭載モデルです。まだまだNVIDIAが2番手~3番手のメーカーだった頃の話。見れば見るほど、話は尽きませんね。古参の自作ユーザーが数人集まれば、これを肴に酒が飲めますよ。
ゲームをするならVoodooという時代。高性能で価格も安いVoodoo Bansheeは、高価なVoodoo2が買えないユーザーを中心に大ヒットした。NVIDIAが台頭するのは、1999年9月に発表される「GeForce 256」登場まで待つことになる |
文: GDM編集部 Tawashi