2016.03.07 00:01 更新
2016.03.07 取材
自作派たちの周りで発掘された、懐かしのPCパーツを紹介する「懐かしのPCパーツ図鑑」。今回登場するのは、古参の自作派には懐かしい響き「SiS」製チップセットを搭載したGIGABYTE製マザーボード「GA-K8S760M」だ。Athlon 64向け初のVGA統合チップセットで、Socket 754に対応。紹介してくれたのは、パソコンショップアークのスタッフYさん。
探せば出てくるものですね。今回ご紹介するのは、あのSiS(Silicon Integrated Systems)製チップセット「SiS760」搭載のSocket 754対応マザーボード「GA-K8S760M」です。
若い自作ユーザーの中には、SiSって何?という人がほとんどだと思いますが、かつてはIntelプラットフォーム向けの互換チップセットも製造していた有力なチップセットメーカーでした。
SiS760搭載のSocket 754対応マザーボード、GIGABYTE「GA-K8S760M」。MicroATXフォームファクタのAMD系マザーとしては貴重な統合VGA機能採用モデルだった。発売当時の価格は約12,000円 |
Intel純正のチップセットを搭載したマザーボードよりも比較的安く購入できたため、セカンドマシン用の板にはちょうどよかったんですよ。ちなみに、今回ご紹介するにあたり気になって調べてみたら、まだあるんですね。ちょっと驚きました。
中央がオープンなピン配列が特徴的なSocket 754。当時のAMD製CPUにはIntelを脅かすほどの勢いがあった | DDR400対応のDIMMスロットは2本。DDR400対応モジュールが最大2GB(1GB×2)まで搭載できる |
今回の主役「GA-K8S760M」ですが、搭載チップセットは「SiS760」というAthlon 64用初のVGA統合チップセットとして話題を集めたマザーボード。VGA機能がない「SiS755」の上位モデルとして登場したチップセットで、ユニークなところではLFB(local frame buffer)としてDDR 64MBのHynix製VRAMを実装しています。
なお、GPUコアはDirectX 8.1をサポートするUltra256。ほかにAGP 8xスロットも備えており、グラフィックスカードの増設も可能。統合VGA機能が使える貴重なAMD系マザーとして、当時話題を集めたと記憶しています。
LFBとして基板上の表と裏面に2チップ、合計64MBのDDRメモリ(Hynix「HY5DV281622DT-5」)を備える | 拡張スロットはAGP 8xとPCIが3本 |
I/O部には映像出力用のD-Subのほか、当時必須だったパラレル/シリアルポートを備える | ネットワークコントローラーは現在でも定番のカニさんこと、10/100BASE-TX対応のRealtek「RTL8100C」 |
サウスブリッジの「SiS964」も紹介しておきましょうか。ノースリッジ「SiS760」登場の1年前、2003年にIntel向け「SiS 655FX」のサウスブリッジとして登場したのが初めて。Serial ATA RAIDをサポートするのが特長でした。
こうなると、SiSチップセットを採用したIntel系マザーボードも見たい気がしますね。ECSあたりで眠っているモデルがあるような気がするので、掃除ついでに探しておきますよ。
サウスブリッジの「SiS964」。ノースブリッジ「SiS760」とはMuTIOLでリンク。SATAを2ポート利用可能なほか0/1/JBODのRAID機能やUltaraATA/133、USB2.0をサポートしていた |
文: GDM編集部 Tawashi
パソコンショップアーク: https://www.gdm.or.jp/shop/ark/
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