2016.03.14 00:00 更新
2016.03.14 取材
自作派たちの周りで発掘された、懐かしのPCパーツを紹介する「懐かしのPCパーツ図鑑」。今回登場するのは、キューブ型ベアボーンの代名詞Shuttle。自作PCを語るうえでは外せない、長く歴史のあるメーカーのひとつ。TSUKUMO eX.の倉庫で発見された、懐かしのモデルをスタッフMさんに紹介してもらおう。
決算棚卸の整理中に発見しました。約7年前に発売されたShuttle製のキューブ型ベアボーン「SA76G2」です。数あるShuttleのキューブ型ベアボーンですが、意外に貴重なのがAMD対応モデル。おそらく「SA76G2」の後継機として登場した「SA76G2 V2」を最後にAMD対応モデルは発売されていないと思います。
Shuttle製のキューブ型ベアボーン「SA76G2」のパッケージ。チップセットにAMD 760G+SB710を採用するSocket AM2対応のモデルで、2009年6月発売時の価格は約25,000円 |
早速、箱の中身を確認してみましょう。本体はすぐに販売できるくらいきれいに保管されていました。久々にShuttleのベアボーンを触りましたが、アルミニウム製のコンパクトな筺体はやっぱりいいですね。このようなデザインのMini-ITX対応ケースがあれば、今でも十分売れるでしょう。
目立ったキズもなく新品同様で極めて美品な「SA76G2」 | |
アルミニウム製カバーを外したところ。電源はShuttle製250Wタイプ「PC40N250EV」を内蔵 |
マザーボードはSocket AM2対応で、チップセットにはAMD 760G+SB710を採用。グラフィック機能としてDirectX10をサポートするATI Radeon 3000がオンボードされている、当時人気のモデルでした。
CPUクーラーは現在でも採用されている「I.C.Eヒートパイプシステム」がすでに使われていますね。TDP100WクラスのPhenomⅡやAthlon II X2もしっかりと冷却してくれます。
3本のヒートパイプを備える「I.C.Eヒートパイプシステム」。冷却ファンは90mmタイプでリアから排気する |
さらに内部を眺めてみると、現在はあまり利用しない5.25インチや3.5インチオープンベイがあったり、ストレージにSerial ATA(3Gbps)のほかIDEがあったりと、時代を感じさせます。
2009年6月発売の「Athlon II X2 250」。Socket AM3対応で「SA76G2」の後継機として登場した「SA76G2 V2」で利用可能 | Serial ATAとIDEが並ぶあたりに時の流れを感じる |
現在のShuttle製キューブ型ベアボーンは、最新のSkylakeモデルが販売中。細かい部分の変更はあるものの、ひと目でShuttleと分かるキューブ型の外観デザインは健在。ショップ的にはAPUのラインナップが充実している今こそAMD対応モデルを発売して欲しいところですが、どうでしょうかShuttleさん。
現在販売中のH170チップ採用のSkylake対応モデル「SH170R6」 |
文: GDM編集部 Tawashi
TSUKUMO eX.: https://www.gdm.or.jp/shop/tsukumoex/
日本Shuttle株式会社: http://www.shuttle-japan.jp/