2016.03.21 00:00 更新
2016.03.21 取材
自作派たちの周りで発掘された、懐かしのPCパーツを紹介する「懐かしのPCパーツ図鑑」。今回登場するのは、自作ユーザーには非常に懐かしい往年のケースメーカー星野金属工業が登場。店内のバックヤードから掘り起こしたという「MT-PRO800 Solid-Star」をベースに、パソコンハウス東映スタッフ塩原さんが仕事用PCを1台組み上げたという。早速話を聞いてみよう。
業務用端末のPCを1台新調しようかと思い一通りのパーツを揃えたのですが、PCケースが見当たらない。なにか適当なモデルはないものかとガサゴソとバックヤードを漁っていたところ、発見したのが星野金属工業の「MT-PRO800 Solid-Star」でした。
星野金属工業「MT-PRO800 Solid-Star」。サイドパネルにパッシブダクトを備えたバリエーションモデルも存在した |
星野金属工業は、2000年前後の自作市場では貴重な国内製造のケースメーカーとして人気がありましたが、2006年に倒産。価格が高いイメージでしたが、「MT-PRO800 Solid-Star」は比較的お手頃な約15,000円ほどで販売されていた製品です。10年以上前のケースですが、色褪せないですね。コンパクトなアルミニウム製のMicroATX対応モデルで、フロントには約10mmと肉厚のアクリルパネルが使われています。
約10mmと肉厚のアクリルパネル。当時、フロントにアクリルパネルを貼り付けたデザインはトレンドのひとつだった | |
3.5インチシャドウベイは4段で、そのうちHDDは2台搭載。空いたスペースには振動防止の重石として壊れたHDDを2台搭載。電源ユニットは当時は当たり前だったトップマウント |
さて、新たに組み込んだ業務用端末ですが、「H97M Anniversary」(MicroATX)をベースに、CPUには「Pentium G3258」を搭載しました。
その他、メモリはその辺に転がっていた2GBをなぜか3枚挿し。HDDにはHGSTとWestern Digitalの1TBを各1台搭載しています。大事なメール管理や通販関連、POP作成などに使う業務用PCなので、とにかく安定性を重視。と言いつつ、せっかくの「Pentium G3258」なのでオーバークロック動作も試しました。4.4GHzまでは普通に起動したところでヤメ。現在は定格の3.2GHzで運用中です。
排気はリアの90mmファンのみという構成。WiNDyブランドにあこがれていた人、使っていた人は多かったはず。ちなみにエルミタ編集部では、その昔「JAZZ」を使っていた |
なお、吸気はなくし、排気はリアの90mmファンと電源ユニットのみ。この程度の構成ならエアフローはCPUクーラーだけで十分ですし、なにより吸気がないだけにホコリが溜まりにくくメンテナンスも容易です。
なんだかんだと言っても規格が変わらない良さってありますね。こうして10年以上も前のモデルに、最近のパーツがちゃんと搭載できるんですから。PCケースは多少高くてもいいものを選ぼうと、改めて思いました。
文: GDM編集部 Tawashi
パソコンハウス東映: https://www.gdm.or.jp/shop/phouse-toei/