2016.03.25 00:00 更新
2016.03.24 取材
イスラエルのベンチャー企業MUV Interactive Inc.が開発した、プロジェクター画面に干渉できるウェアラブルデバイス「BIRD」が来月にも日本にやってくる。様々なポインティングデバイスの動きを指先で実現するこの新しいガジェットは、いったいどんな風に使うものなのか?24日(木)に秋葉原で行われた、製品発表会の模様をお伝えしよう。
プロジェクター画面に干渉できる!?指先に装着する、イスラエル発のウェアラブルデバイス「BIRD」が近く日本でも発売される |
今回の発表会が国内初登場となった「BIRD」は、2011年に設立されたイスラエルのベンチャー企業MUV Interactive Inc.が開発した新感覚デバイスだ。人差し指に装着して使用するウェアラブルタイプの製品で、PCやタブレットの画面を投影したプロジェクターのスクリーンに干渉。マウスやタッチペン、タッチパッドのように直接操作することができる。
この不思議なデバイスは、人差し指に装着する「BIRD」本体と、モーションセンサーの動きをキャッチする「ベースステーション」から構成されている。「BIRD」とベースは「ごく一般的なワイヤレス通信」(メーカー担当者)で通信を行い、ベースとPCはBluetoothで接続される仕組み。それらのセット以外に特殊な機材は必要なく、既存のPCとプロジェクターをそのまま使用できるのがメリットだ。
また、「BIRD」本体には、光学センサーやイメージセンサーなど10種類のセンサーとジャイロセンサーを内蔵。最大10m離れた場所からでも操作できるほか、画面は最大250インチの巨大スクリーンに対応する。誤差1mm以下の高精度タッチが可能とパフォーマンスに優れ、レイテンシ50ms以下の低遅延操作を実現した。
具体的な操作としては、直接スクリーンに触れて操作する“Touch”のほか、離れた場所からの遠隔タッチ操作“Remote Touch”、上下左右のジェスチャー操作などに対応。側面にはタッチパッドも備え、ズームイン・アウトやタップによるセレクト操作も可能だ。
なお、バッテリーは通常使用では最長9時間ほど動作。専用のバッテリー内蔵クレードルを組み合わせることで、最大5回分追加でフル充電できるという。
通常の“Touch”や遠隔操作の“Remote Touch”、さらにタッチパッドを組み合わせた“Hand-shake”といった操作が可能 | |
タッチパッドを使用した、複数のジェスチャー操作にも対応する | |
両手に「BIRD」を装着すること、より複雑な操作も可能。ゲーム用のコントローラーとして使用することもできる | |
現時点では5人までの同時操作に対応。将来的には、最大10人までの同時操作が可能になるという |
主に学校など文教分野や企業のプレゼン需要に応える製品で、国内では数万台の出荷を見込んでいるという。輸入総代理店のシリコンテクノロジー株式会社の取り扱いにより、早くも来月には発売予定。ソフトバンクやリコー、学研システムなどによる販売が予定されているほか、アキバではドスパラが4月中旬に限定数を先行販売する。気になる市場想定売価は、税抜49,800円だ。
ドスパラの直販サイトにおいて、24日(木)より予約受け付けがスタート。また、販売に先立ちGALLERIA Loungeにおいて、近日中に実機のデモが開始される。
「SDKさえあれば大抵のことに対応できる」という「BIRD」は、ドローンの直感的な操作も可能。会場では、短い時間ながらパーハム氏によるドローンの飛行操作デモも行われた | |
バッテリーにも不安なし、最長9時間動作する。なお、移動中に「BIRD」の充電が可能なバッテリー内蔵のクレードルも用意される |
文: GDM編集部 絵踏 一
株式会社ドスパラ: http://www.dospara.co.jp/
MUV Interactive Inc.: https://www.muvinteractive.com/