2016.05.02 00:01 更新
2016.05.02 取材
自作派たちの周りで発掘された、懐かしのPCパーツを紹介する「懐かしのPCパーツ図鑑」。今回ご紹介するのは、なんとびっくりXGI Technology「Volari Duo V8 Ultra」の新品未開封品。TSUKUMO eX.のベテランスタッフ佐藤さんが所有するもので、当時の様子を思い出しつつ、このほど貴重なグラフィックスカードを初めて開封してもらった。
自分でも驚きましたよ。自宅をゴソゴソと漁っていたら、まさかこんなモノが出てくるなんて。しかも未開封。今でもSSDやHDDの新製品はすぐに買っちゃうのですが、それも未開封のまま店に置きっぱなし。スタッフに指摘されるまで気付かないという事もしばしばです。人間、クセというのは恐ろしいもので、13年前から変わっていないということですね(笑)。
もう見つけた瞬間「Volariって、、、」とひとり呟いていました。いろいろパーツは買ってきましたが、まさかのデュアルGPU搭載グラフィックスカードです。
そういえば、同じくデュアルGPUといえばAMDのデュアルFiji搭載GPU Radeon Pro Duoを標準装備させた「eX.computer RADEON PRO DUO搭載モデルRA7J-Z81ZT/RP1」の受注を開始していましたね。なにはともあれ、まずは開封してみましょうか。
第一印象は、カッコよくないですか?。銅製のヒートシンクに2基の冷却ファンを搭載。極めつけは基板裏面に実装された巨大な銅製ヒートシンクで、これだけ外して今でも使えそうなクオリティ。コスト掛かっています。今でこそ重量級グラフィックスカードが珍しくありませんが、当時としてはかなりのヘビー級カード。AGP 8Xスロットにかかる負担も相当なものだったでしょう。
13年の時を経て開封された「Volari Duo V8 Ultra」。動作中は2基の冷却ファンがブルーに光る | |
ブラケット部はDVI、Sビデオ(TV-in/Out)、D-Sub | 電源コネクタは2つ |
発売元のメーカーは、現在も元気なPowerColor。スペックを確認してみると搭載メモリはDDR2タイプの256MB。DirectX9.0に対応しておりコアクロックが350MHz、メモリクロックが450MHzとなっています。
当時の対抗GPUといえば、NVIDIAが「GeForce FX5950 Ultra」、ATI(AMD)「RADEON 9800XT」あたりでしょうか。なお、発売時の価格は約56,000円前後といわゆるハイエンドモデルでした。
基板裏面の豪華な銅製ヒートシンク。厚みもあるため重量感もかなりのもの |
たしか「3dfxのVoodooシリーズ以来のデュアルGPUだ!」とか騒いでいたような気もしますが、開けていないところをみると「買って満足」といういつものパターンだったのでしょう。とはいえ、当時のATI(AMD)、NVIDIAの2強時代になりつつあるビデオカード市場に風穴を明けるべく登場したXGIには、少なからずアキバのスタッフも盛り上がったものでした。古き良き自作PC時代を語るうえでは、欠かせないパーツと言えるかもしれませんね。
付属品を確認するとSビデオケーブルも付いていた。また当時のグラフィックスカードといえば、当たり前のように複数のゲームをバンドルしていたが「TOMB RAIDER」のララ・クロフトもどことなくレトロ |
文: GDM編集部 Tawashi
TSUKUMO eX.: https://www.gdm.or.jp/shop/tsukumoex/