2016.05.12 17:34 更新
2016.05.12 取材
Japan IT Weekで、2つの展示会にブースを構えたGIGABYTE。今回は「データーセンター展」に展示されていた96コアARMサーバー「MT60-SC0」など、エンタープライズ製品を中心に紹介しよう
2000年にサーバー・ワークステーション部門を立ち上げたGIGABYTE。これまで国内では大手系メーカーとの協業により製品を提供してきたが、品質やメンテナンス性の向上、さらにはデータセンター規模の拡大もあり、近年では直接依頼を受けることが多くなったという。これに伴い、同社では国内でもデータセンター向け、特に仮想化や高密度サーバーのラインナップを拡充を進めている。
仮想環境向けに開発された「MT60-SC0」。基本的にはラックマウントケースに搭載されたシステムとして販売される |
今回の展示会で発表された「MT60-SC0」は、前者の仮想環境向けに開発されたE-ATXマザーボード。プロセッサにはIntel x86系ではなく、ARMベースSoC Cavium「ThunderX-AAP」をデュアル実装。CPUコアはSoCあたり48コア、計96コアが実装され、仮想環境で必要となる並列処理効率を高めている。
48コア構成のARMプロセッサCavium「ThunderX-AAP」。解説してくれた長谷川氏(トップ右画像:左)と中村氏(トップ右画像:右)によれば、Intel x86系に比べて省電力・マルチコア化が容易なため、仮想環境には非常に向いているとのこと |
さらに仮想化で問題となるメモリ容量やネットワーク帯域を確保するため、メモリスロットはDDR4×16(モジュールあたり64GB)、ネットワークポートは40ギガビットLAN×3、10ギガビットLAN×4の計7ポートを搭載。ストレージインターフェイスはminiSAS×8を備え、大規模な仮想環境を構築した際でも、ボトルネックを最小限に抑えるようデザインされている。
ネットワークポートは40ギガビットLAN×3、10ギガビットLAN×4の圧巻の構成。またギガビットLAN接続のマネジメントLANも備える | |
拡張スロットはPCI-Express3.0(x8 / x16形状)×1、PCI-Express3.0(x8)×4、ストレージはminiSAS×8を備える |
またIntel系ラックマウントサーバーでは、国内大手系メーカーが好むフロントアクセス方式に加え、グローバルスタンダードのリアアクセス方式のモデルをラインナップに追加。データセンターの要望に、より柔軟に応えることができるようになるという。
文: GDM編集部 池西 樹
2016 Japan IT Week 春: http://www.japan-it.jp/