2016.06.01 01:48 更新
2016.06.01 取材
Pascalアーキテクチャ採用の下位モデルGeForce GTX 1070のオリジナルモデルをMicro-Star International(本社:台湾)ブースにて発見。冷却性能を22%向上させた新型クーラー「TWIN FROZR VI」を搭載し、チューニングにも期待がかかる新モデルをご紹介しよう。
6月10日に発売が解禁されるPascalアーキテクチャ採用の下位モデルGeForce GTX 1070のオリジナルモデルがMSIブースに登場。VGAクーラーには新設計の「TWIN FROZR VI」を標準装備。ブレード密度を向上し、静圧性能を高めた第2世代の新設計「トルクスファン」と、ヒートシンク設計の見直しにより、従来モデルから冷却性能は約22%向上しているという。
「X99A GODLIKE GAMING CARBON」をベースにしたシステムにて実動デモが行われていた |
また補助電源を8pin×1から、8pin+6pinに強化したオリジナル基板を採用するのも特徴。動作クロックについては現在調整中とのことだが、もともとオーバークロック耐性の高さが謳われているPascalだけに期待がかかる。
第2世代のトルクスファンは、従来(画像左)に比べブレードの枚数を増やすことで、空気の漏れを防ぎ、静圧性能が向上しているという |
製品ラインナップは、バックパネルに「GAMING SERIES」のエンブレムを配した上位モデル「GeForce GTX 1070 GAMING Z 8G」と、エンブレムのない「GeForce GTX 1070 GAMING X 8G」の2モデル展開。動作クロックは未定ながら前者のほうが高くなるとのこと。なお現時点で国内発売が予定されているのは、後者のみとなる。
オリジナル基板を採用し、電源コネクタも8+6pinへと強化されている | MSIではVR用のヘッドマウントディスプレイ向けにフロントアクセスベイも準備中 |
GeForce GTX 1080にも国内未発表の「GAMING Z 」モデルがラインナップされている。いずれも「TWIN FROZR VI」を搭載し、表面からは違いが確認できない |
ブースには、5月27日付けプレスリリースにて既報のGeForce GTX 1080オリジナルモデル「GeForce GTX 1080 GAMING X 8G」と、「GeForce GTX 1080 SEA HAWK」も展示。前者は最終調整中で、順調なら6月中旬には発売開始。後者は夏ごろの発売を目指して現在作業が進められている。
裏面を見るとその違いが明らかに。動作クロックは「GAMING Z」シリーズ(画像下)のほうが高くなるが、今のところ国内発売が予定されているのはいずれも「GAMING X」シリーズ | |
CORSAIRコラボの水冷モデル「GeForce GTX 1080 SEA HAWK」はもう少し時間がかかりそうだ |
またMSIでは、Pascal世代のSLI性能を最大限に発揮できる「High Bandwidth SLI Bridge」(SLI HB)のオリジナルモデルも準備中。従来の「GAMING SLI Bridge」と同じくLEDが内蔵され「Gaming APP」による調整も可能。既にブースでは実動デモが行われており、担当者によれば近いうちに正式にリリースができるだろうとのこと。
「High Bandwidth SLI Bridge」仕様のオリジナルブリッジを準備中 | |
もちろんLEDライティング機能を搭載 | 「GAMING Z」シリーズでは、バックプレートのロゴにもLEDが内蔵される |
さらに今回は実機の展示がなかったが、最上位となる「LIGHTNING」シリーズも登場予定。こちらはオーバークロック耐性をギリギリまで追求した基板設計を行うため、開発に時間がかかるというが、その登場を楽しみにしたい。
(Nangang Booth No. Exhibition Hall 1 M0810)
もちろんPascal版のLightningモデルも準備中だ(画像はGeForce GTX 980 Tiを搭載する「GTX 980Ti LIGHTNING」) |
文: GDM編集部 池西 樹
Micro-Star International: http://www.msi.com/