2016.06.01 03:55 更新
2016.06.01 取材
Cooler Master Technology Inc.(本社:台湾)ブースにて、ちょうど電源ユニットの隣に展示されていたキーボードに着目。何やら“Mem-Chanical”なる、聞き慣れないキースイッチを搭載したモデルがあるようだ。
Cooler Masterブースでデモが行われていた、ゲーミングキーボード「MasterKeys」シリーズ。パッと見ただけでは多彩なイルミネーション搭載モデルといったところ、でもスイッチがちょっと変わっている |
Cooler Masterのゲーミングデバイス分野における新モデルは、RGBイルミネーションが眩しいゲーミングキーボード「MasterKeys」シリーズだ。もちろん主力は打鍵感に定評のあるメカニカルスイッチ搭載モデルなのだが、中に“Mem-Chanical(メム・カニカル)”という、ちょっと聞き慣れないスイッチを搭載したモデルが混じっていた。それがシリーズにおけるコストパフォーマンスモデル「MasterKeys Lite」だ。
そのスイッチの正体とは、いわく「メカニカルキーボードの打鍵感を再現したメンブレンスイッチ」のこと。メンブレンスイッチは低コストに製造できる反面、打鍵感に難があるモデルが多い。その難点を解決し、コストを抑えつつ打鍵感の向上を狙ったのが“Mem-Chanical”というワケだ。
実際に取材班が感触を確かめたところ、確かに一般的なメンブレンスイッチとは打鍵感がだいぶ異なるといった印象。メカニカルを本格的に代替するというよりは、ローコストに一段上のリッチな打鍵感を手に入れたい、という向きにマッチするようだ。
なお、「MasterKeys Lite」はその珍しいスイッチ以外にもトピック多数。昨今のハイエンドモデルで定番になりつつある、1,670万色のRGBイルミネーションを搭載、発光パターンも8つから選ぶことができる。さらに32bit ARMプロセッサと512KBオンボードメモリを実装し、24キーアンチゴーストやキーリピートを8倍速に設定できる機能も装備。ポーリングレート1,000Hzをサポートするなど、ゲーミングキーボードとして“全部入り”といっていい豪勢な仕様だ。
製品版では、これに最大3,500dpiの光学式センサーを搭載したゲーミングマウスが標準で付属。このパッケージで「売価は1万円以下を想定している」(担当者)という。一定水準以上のゲーミング環境がまとめて手に入ることから、ゲーミング入門者へのスターターキットという立ち位置を想定しているのかもしれない。
そのほか、Cherry MX RGBを搭載する上位モデル「MasterKeys Pro」もラインナップ。こちらは順当なハイエンドクラスのゲーミングモデルといった製品で、1,670万色イルミネーションに10パターンの発光エフェクト、Nキーロールオーバーにフルアンチゴースト、4パターンのリピートレート設定が可能など、さらに機能面での強化が図られている。
いずれも日本市場における発売が予定されており、その際は日本語配列モデルがリリースされるとのこと。もし店頭に入荷したら、まずは“Mem-Chanical”スイッチの感触を試してみたいところだ。
(Nangang Booth No. Exhibition Hall 1 M0820)
なお「MasterKeys Pro」には、ホワイトLEDのみを搭載する廉価版も。機能は上位モデル同等で、こちらはテンキー搭載で省スペースを実現した「Mサイズ」を唯一ラインナップする |
文: GDM編集部 絵踏 一
Cooler Master Technology Inc.: http://apac.coolermaster.com/