2016.06.04 11:59 更新
2016.06.04 取材
Phanteks(本社:オランダ)は今年もGrand Hyatt Taipeiの一室において、自慢の"隠し球”を多数持ち込んだ。その中から遂に名乗りを上げた、DIY水冷パーツをご紹介しよう。
PhanteksのプロダクトマネージャーBoon Tuoh Khor氏は、相当な自作PCマニアだ。
例年COMPUTEXのレポートでご登場頂き、新製品の詳細や彼の頭の中にあるアイデアなど、熱心に思いの丈を語る。その姿は印象的で、数年前に産声を上げたPhanteksの地に足のついた進化は、彼のコントロールによるものである事が分かる。
実際、彼のような情熱と強い自作愛を持った人物が、半ば一人で担当しているメーカーは製品ラインナップに筋が通っており、ブレがなく理解がしやすい。名だたるメーカーには、このような人物が必ず存在するもので、会社を牽引する重要な役割をになっている。
少々前置きが長くなったが、展示会が行われている一室には、現在の大黒柱であるPCケースの傍らに、ひときわ美しく陳列された水冷パーツが目を引く。説明を聞くと、悲願だったDIY水冷パーツ市場に本格参入を果たすという。
「ようやく取り扱いを始める事ができる」と自信に満ちた表情で話すBoon氏。その第1弾は、GeForce GTX 1080用の水冷ブロック「GTX 1080 GPU BLOCK」(型番:PH-GB1080-X)だ。既にPhanteksのWebサイトには掲載が開始されており、今年の夏から販売が開始されるという。
いずれも「オリジナル」との事だがそれはさておき、CPU用ウォーターブロックやフィッティングのプロトタイプも用意。定評のD5系ポンプも準備され、秋には店頭に並ぶとされる。ちなみにOリングはミリタリークラスの強度を誇る特殊なゴム素材を採用。販売に向け、細部にわたる詰めはおおよそ完了している印象だ。
このように、間もなく販売が開始されるGeForce GTX 1080用のウォーターブロックは、PhanteksのDIY水冷部門の始まりでしかなく、リザーバーやラジエターのラインナップも増えていくという。
なおPhanteksの国内代理店である株式会社アイ ティーシー(本社:東京都千代田区)によると、日本市場での取り扱いも予定されているそうだ。Phanteksが面白くなってきた。
文: GDM編集部 松枝 清顕
Phanteks: http://www.phanteks.com/