2016.06.06 19:15 更新
2016.06.06 取材
冷却機器メーカーという印象が強いREEVEN(本社:台湾)だが、ブースで目に付いたのは「製品化未定」のPCケースだ。現状名も無きその製品は、入り口右側の一等地に展示され、なかば"呼び込み”の役を任されていた。今回はこのモデルにスポットを当ててみよう。
黒と黄色がコーポレートカラーのREEVEN。日本国内市場でも、複数の冷却機器が流通しており、自作PCメーカーの中堅どころとして認知されている。そんなREEVENは、2015年に初となるPCケース「NOTOS」を発表。新たなカテゴリへの本格参入を試みたが、現在「OIAX」「PERSES」を含め計3モデルのラインナップは、お世辞にも”誰の記憶にも残るヒット作”までには至っていない。
やや苦戦を強いられているREEVENブランドのPCケースだが、今回プロトタイプとして持ち込んだモデルは道行く人の足を止めた。それが本稿の主役で、現在名前すらない妙なカタチのPCケースだ。
シャーシは実測で約3mmのアルミニウム製、両サイドパネルは約5mmのガラス素材を採用。傾斜したフロントパネルは平面ではなく1ラインを曲げ加工。リアパネルはさらに傾斜が強く、頂点部分の鋭角は取り扱い注意レベルだ。
トップパネル前面部分には、アクセスポートとPowerスイッチを用意。後方には通気孔が設けられている。またフロントパネル右側には縦にスリットがあり、スロットインタイプの光学ドライブが搭載できるように見える。
さらにフロント下部には通気孔があり、冷却ファンが増設できる。また内部を確認すると、電源ユニットはボトムレイアウトを採用。下部エリアをスッポリ覆い隠すカバーも装着され、フロント寄り内部には、シャドウベイらしきものが見える。
リアのアルミニウムパネルを見ると、いかにも荒削りな試作段階の風体。だが、実際に構成パーツを組み込む事ができるレベルには仕上げられている。
REEVENの担当者に話を聞くと、今後どうなるかは現時点未定。ただし思いのほか問い合わせが多く、「もし販売するなら300ドルは超える」と具体的な数字を挙げた。実のところやる気らしい。
(Nangang Booth No. Exhibition Hall 1 I0304)
文: GDM編集部 松枝 清顕
REEVEN: http://www.reeven.com/