2016.06.07 15:35 更新
2016.06.07 取材
例年と同様に多数のラインナップを持ち込んでいたInnoVISION Multimedia Limited.(Inno3D / 本社:香港)ブースの主役は、開幕直前に解禁されたPascal搭載のグラフィックスカード。クアッドファンからなる異形のクーラー「iChill X4」モデルも準備万端だ。
Pascal世代のウルトラハイエンドGPUでもラインナップされる、巨大クーラー「iChill X4」搭載モデル。全部で4つのファンを備え、極めて優れた冷却性能を誇る |
GeForce GTX 900シリーズでエンスーな自作ユーザーからの評価が高かったという、クアッドファン搭載クーラー「iChill X4」は今回も採用。GeForce GTX 1080 / 1070それぞれの最上位モデル「iChill GeForce GTX 1080 X4」および「iChill GeForce GTX 1070 X4」に実装されることになった。
3連装ファンと小型ファンを備えた特異なクーラーで、それぞれのファンが役割を分担してカード全体を冷却する仕組み。123層のアルミフィンと8mm×2+6mm×3のヒートパイプを組み合わせた大型ヒートシンクは3連装ファンが、基板上に実装されたメモリ周りのヒートシンクを小型ファンが冷却するという、「Active Power Cooling System(A.P.C.S)」なる仕組みが採用されている。
また、今回から新たにGPU負荷に応じて光り方が変化する、LEDインジケータをトップがトップに実装された。
トップに背負った小型ファンは、主にメモリ回りの冷却を担当。基板上に実装された放熱板からヒートパイプが伸び、そこを小型ファンの風が直撃する仕組みになっている | |
新たに実装されたLEDインジケータ。負荷状況に応じて3色に光る |
なお、GTX 1070搭載モデルの動作クロックは調整中だったものの、GTX 1080搭載モデルはすでに仕様が決定。コアベースクロック1,759MHz(リファレンス1,607MHz)、ブーストクロック1,898MHz(1,733MHz)のオーバークロック仕様で、メモリクロックは10,400MHz、メモリバス幅256bit、ビデオメモリGDDR5X 8GBといった構成になっている。
詳細はこちらのリリースを参照のこと。6月末~7月上旬には国内市場で発売される見込みだ。また、ハイエンドモデルとしては、水冷モデル「iChill GeForce GTX 1080 BLACK」も取り扱い予定となっている。
「iChill X4」から小型ファンを省いた「iChill X3」搭載モデルもラインナップ。クーラーの違いだけで、基本スペックは上位モデルと同様だ | |
手頃なモデルとして人気になるかもしれない、デュアルファン搭載モデルも発売予定。日本にも来るのかな? |
また、GTX 900シリーズではミドルレンジ帯で採用されていた、100mm径のデュアルファン搭載モデルをGTX 1080 / 1070モデルでも投入予定とのこと。300mmオーバーと巨大な「iChill X4」搭載モデルに比べて短めな約280mmのカード長に加え、2スロットに収まるデザインになっている。
このサイズに収まるカードは日本でのニーズも大いに見込めることから、人気モデルになりそうな予感。代理店担当によれば「7月以降に発売するかもしれない」とのことで、国内向け取り扱いも期待してよさそうだ。
(Nangang Booth No. Exhibition Hall 4 N0806)
文: GDM編集部 絵踏 一
InnoVISION Multimedia Limited.: http://www.inno3d.com/