2016.06.08 11:43 更新
2016.06.08 取材
CRYORIG(本社:台湾)ブースでは、プレスリリースで予告された通り、初のPCケースとしてMacPro風の円筒形モデル「OLA」と、モニタースタンド型ケース「TAKU」をお披露目。さらにLED内蔵のCPUクーラー「H7 Quad Lumi」の実動デモが実施されていた。これら年末から来年にかけて登場する予定の新製品をまとめて紹介していこう。
COMPUTEX TAIPEI 2016に合わせ新製品3種を用意したCRYORIG。その中でも特に注目したいのが、MacProをインスパイヤして開発されたという円筒形ケース「OLA」だ。
シルバーと木目調の2種がラインナップされる「OLA」。ハイエンドグラフィックスカード(リファレンスモデル)が搭載できるよう275mmの拡張カードスペースを設けた |
リビングにおいても違和感のないデザインを重視した設計が特徴で、筐体内部には配線をまとめるケーブルガイドを実装。さらにケース内部をマザーボード搭載部とグラフィックスカード搭載部に分離することで、全長275mmまでのハイエンドグラフィックスカードに対応する。
マザーボードはMini-ITXに対応。CPUクーラーはロープロファイルのみ対応する | |
トップのインターフェイスからボトムにまとめてケーブルを引き出せるようにケーブルガイドを備える |
また冷却はサイドに設けられた「Dual shark-gill」から吸気、トップに搭載した140mm口径の冷却ファンにて排気する「煙突効果」を採用。これにより、効率的なエアフローが可能となり、CPUはTDP100Wクラスまで搭載できるとしている。
トップのメッシュカバー部分には140mm口径のラウンドファンを搭載する |
フォームファクタはMini-ITX、ドライブベイは、2.5 / 3.5インチシャドウベイ×1、2.5インチシャドウベイ×1。電源ユニットはSFXに対応し、外形寸法は、W226×D205×H378.5mm、重量5kg。本体カラーはシルバーと木目調の2種が用意される。
現在マザーボードトレイ裏側に搭載されている電源ユニットだが、製品版ではトップに移動する予定。またI/Oポートもトップに配置するとのこと |
なお現在のところ電源ユニットやI/Oポートの実装部分の調整を行っており、製品の販売は2017年Q2予定。価格は20,000円前後とされ、「来年のCOMPUTEX TAIPEIでは、量産モデルをお披露目できるだろう」とのこと。
「TAKU」は、厚さ4mmのアルミニウム筐体と木製の脚で構成される、ディスプレイスタンド型Mini-ITXケース。PC収納スペースはケースフロント部を押し込むと飛び出す仕組み。また天板部に設けられた通気孔を使い、CPUや電源ユニットの熱をそのまま外部に排出することで、筐体自体はファンレス駆動に対応する。
PCケースでは珍しく、脚の部分には木製パーツを採用する | |
トレイ式の引き出しに、マザーボード、グラフィックスカード、電源ユニット、ストレージを収納する仕組み |
ドライブベイは、2.5 / 3.5インチシャドウベイ×1、2.5インチシャドウベイ×1を実装。電源ユニットはSFX電源に対応している。外形寸法は、W567×D270×H134.8mm、重量8kg。発売は2016年後半から2017年Q1予定で、こちらも価格は20,000円前後。
「H7 Quad Lumi」は、昨年1月に発売が開始されたメモリ非干渉デザインを採用する「H7」のバリエーションモデル。
トップカバーと冷却ファンにはLEDが内蔵され、専用アプリにてカラーや発光パターンを変更できるのが特徴。またヒートパイプを3本から4本に増設したことで、冷却性能は10~15%向上しているという。
ヒートパイプの増設やリテンションの改良など、LED以外の機能にも手が加えられている |
さらにユーザーの要望が多かったLGA2011(v3)シリーズに対応するため、リテンションを上位モデルと同等の仕組みに変更。取り付けもより簡単に行える。
NZXTと共同開発というLEDライティング機能。ソフトウェアは「CAM」をベースにカスタマイズされたものが実装される予定 |
こちらも発売は2016年後半から2017年Q1を予定しており、価格は6,000円前後に収まるよう調整したいとのこと。
文: GDM編集部 池西 樹
CRYORIG: http://www.cryorig.com/