2016.09.29 00:01 更新
2016.09.29 取材
ASUS JAPAN株式会社(本社:東京都千代田区)は2016年9月28日、都内にて新製品発表会「Zenvolution」を開催。デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)をスマートフォンのスタンダードに押し上げる最新モデル「ZenFone 3」シリーズ、さらに打倒Macbookを強烈に意識したモバイルノート「ZenBook 3」を発表した。もうすぐ国内市場に投入される、注目のアイテム群を一足先にご紹介していこう。
6月のCOMPUTEXで披露された最新モデルがいよいよ日本に上陸。都内で開催された新製品発表イベント「Zenvolution」にて、国内投入が正式に発表された |
今回開催された「Zenvolution」では、6月の「COMPUTEX TAIPEI 2016」における同名のイベントでお披露目された、注目アイテムが国内向けに正式発表。その最大の目玉は、最新スマートフォンの「ZenFone 3」シリーズだ。
国内SIMフリー市場でトップシェアを誇る、「ZenFone」シリーズの第3世代モデル「ZenFone 3」シリーズ。魅力的な機能や進化したビジュアルは、すでに展開中のグローバル市場でも評価が高い |
異なるキャリアやプランのSIMを同時に利用し、さらに同時に待ち受けできるデュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)対応が魅力で、海外でもすでに大ヒットを飛ばしている。日本でもモトローラ製スマートフォンなど一部で対応端末がリリースされ始めた機能ながら、「ZenFone 3」シリーズはSIMフリー端末では珍しくau VoLTE SIMも利用可能。いわゆる「マルチキャリア&デュアルスタンバイ対応」を謳う初のスマートフォンとして、待望の日本上陸を果たすというワケだ。
「ZenFone 3」シリーズの最上位モデルが、最新世代の“性能怪獣”こと「ZenFone 3 Deluxe」。Qualcommの最新SoCや大容量メモリ、美麗ディスプレイや超高性能カメラを贅沢につめこんだ |
そのハイスペック構成から“性能怪獣(パフォーマンスモンスター)”のニックネームを与えられた上位版「ZenFone 2」の後継にあたるのが、新たなフラッグシップスマートフォンの「ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)」だ。
プロセッサには、Snapdragon 820をベースに性能を強化したQualcommの最新SoC Snapdragon 821を搭載。さらに最大でメモリ6GB+256GBストレージを実装するという、Androidスマートフォン最強のハイスペック構成を特徴とする。
最上位のスペック構成では、スナドラ821と6GBメモリ、256GBストレージと、Androidスマホ最強のスペック。会場では、モバイル分野のマーケティング責任者Erik Hermanson氏が解説を行った | |
アンテナラインを排除した、初の完全なるメタルボディスマホを謳う端末。背面には、自慢の高性能カメラや指紋認証センサーが搭載されている |
5.7インチサイズのディスプレイは、NTSC色域102%のフルHDスーパーAMOLEDディスプレイを採用。ソニーの最新センサー「IMX318」を内蔵するカメラ性能も強力で、像面位相差AFや第2世代AF、コンティニュアスAFを組み合わせた約0.03秒の超高速AF「TriTech」に対応するほか、4軸光学手ブレ補正や4K動画撮影をサポートする2,300万画素のメインカメラを搭載している。
また、Snapdragon 821を搭載したことでネットワークも強化され、3CA(3キャリアアグリゲーション)や下り最大600Mbpsを実現するCat 13のLTEモデムを内蔵。アンテナラインの存在しない継ぎ目ナシのフルメタルユニボディ(いわく“Pure Metal”)も特徴で、さらに39分で60%充電が完了する急速充電機能も備えている。
「ZenFone 3 Deluxe」は画面サイズやスペックが異なる廉価版もラインナップ。上位版である5.7インチモデルの「ZS570KL」と同時に、5.5インチモデル「ZS550KL」が発売される。
アンテナレスのフルメタルユニボディは同様ながら、スペック構成はアッパーミドルクラス。フルHDのスーパーIPS液晶やオクタコアのQualcomm Snapdragon 625、メモリ4GB、ストレージ64GBを実装。メインカメラには、同等機能をつめこんだ1,600万画素カメラが採用されている。
発売はいずれも10月下旬の予定で、市場想定売価は5.7インチの上位モデル「ZS570KL」が税抜89,800円、廉価版の5.5インチモデルは税抜55,800円。詳細については、こちらのプレスリリースも参照のこと。
見た目は同じながら、スペック違いで最上位モデルとその廉価版をラインナップ。「ZS570KL」は税込10万円に迫る価格ながら、DSDS対応の最強スペック機として人気がでそう |
シリーズで最もベーシックな無印モデルの「ZenFone 3」。スペックはミドルレンジ相当だが、両面に強化ガラスを採用し先代から高級感が大幅アップしている |
「ZenFone 3」シリーズで最もリーズナブルかつベーシックなスペックで構成されるモデルが、いわゆる無印版の「ZenFone 3(ZE520KL)」だ。ただし前世代の「ZenFone 2」からビジュアル面では大きな進化を遂げ、両面に米Corning社製の強化ガラスGorilla Glassを採用。プレミアムな外観の端末に仕上がっている。
液晶面だけでなく裏面も強化ガラスでカバー。Zenシリーズを象徴する同心円状のヘアラインが美しい |
2.5Dアークガラスの5.2インチフルHD液晶のほか、プロセッサはSnapdragon 625、メモリ3GB、ストレージ32GBを実装。メインカメラは1,600万画素と画素数こそ落としているものの、超高速AFや光学手ブレ補正など、機能的には上位版と同等の性能を備えている。
「Deluxe」に先駆け10月7日(金)より発売が開始される予定で、市場想定売価は税抜39,800円。詳細はこちらのプレスリリースを参照のこと。
スペックは5.2インチフルHD、スナドラ625、3GBメモリなど。上位版に匹敵する高性能カメラや指紋認証、高速充電機能など、機能面では共通点も多い | |
市場想定売価は税抜4万円切り。お買い得なDSDS対応端末として、台風の目になるかもしれない |
参考出展されていた、6.8インチの超巨大モデル「ZenFone 3 Ultra」。現行の大画面モデルではトップクラスの人気なだけに、早期の国内投入に期待したい |
「ZenFone 3」シリーズで忘れてはいけない、6.8インチの超巨大モデル「ZenFone 3 Ultra」はどうなった?と思いきや、イベントの締めのタイミングにて「リリース見込み」であることが発表された。マニア向けなモデルではあるものの、大画面スマートフォンの新たな旗手としてアキバでも人気を呼んでいるだけに、その動向は要チェックだ。
4Kテレビグレードのイメージプロセッサを内蔵した美麗なフルHD液晶をはじめ、プロセッサはSnapdragon 652、メモリ4GB、ストレージ64GBを実装。「Deluxe」同等スペックの2,300万画素カメラを搭載するほか、大型モデルらしく他端末への給電機能も備えている。
早ければ年内にも国内投入の見込みとのこと、続報を待ちたい。なお、詳細はこちらの取材記事をチェックしておこう。
エンタメ系機能が充実した端末で、カメラ性能もフラッグシップ級。早ければ年内にもリリースされるかも? | |
同じく隠し玉的に紹介されていた、リリース見込みなデバイスたち。スマートウォッチの最新モデル「ZenWatch 3」も会場に並んでいた |
MacBookには負けない!と言わんばかりに、MacBookとの比較が目立った「ZenBook 3(UX390UA)」も同時発表された |
「ZenFone 3」シリーズと同時に国内投入が発表されたのが、モバイルノートの人気モデル「ZenBook」の最新版「ZenBook 3(UX390UA)」だ。最薄部3.5mmという極スリムなエアロスペースグレードのアルミ合金ボディを採用、Jonney Shih会長いわく「MacBookより薄くて軽い、そしてパワフル」という、見た目以上にMacBook対抗を意識した製品だ。
とにかくMacBookとの優位性をアピールするワードが目立ったものの、極薄・超軽量なボディと、Intelの最新CPU Kaby Lakeを搭載したパフォーマンスはホンモノ。ディスプレイはフルHDの12.5インチ液晶で、最上位モデル「UX390UA-512GP」は、Core i7-7500U、16GBメモリ、512GB PCI-Express3.0(x4) SSDを搭載している。
Zenシリーズ特有の同心円状ヘアラインが美しい、エアロスペースグレードのアルミ合金ボディ。MacBookより薄くて軽い、そしてパワフルなスペックが詰めこまれている | |
最薄部で3.5mmという、超薄型のボディが魅力。その秘訣は、冷却性能はそのままに世界最薄を実現したという、新型のクーラーだ |
そのほか、Core i5-7200U、8GBメモリ、256GB SATA3.0(6Gbps) SSD構成の「UX390UA-256G」もラインナップ。発売はいずれも10月下旬を予定しており、市場想定売価は「UX390UA-512GP」が税抜184,800円で「UX390UA-256G」は税抜139,800円。詳細はこちらのプレスリリースに詳しい。
バックライト付きのアイソレーションキーボードを搭載、タッチパッドには指紋認証センサーも備えている | |
なお、薄く軽い点をアピールするため、風船で吊るすというユニークなデモも行われていた | |
発売は10月下旬予定で、最上位モデルの価格は税抜184,800円。下位モデルは税抜139,800円で購入できる |
文: GDM編集部 絵踏 一
ASUS JAPAN株式会社: http://www.asus.com/jp/